ラ・ボンヌ・アドレス

えしぇ蔵 | 2018年2月25日

日本に海外の料理が入ってくると、ほとんどの場合日本独自のアレンジがなされて、オリジナルとは若干異なる方向へ進化していくというのはよくある話です。味覚にも国民性がありますから、どの国においても外国の味が徐々にその国の味に近いものになっていくというのはある程度仕方ないことだとは思いますが、日本の場合特にその進化のスピードが速く、幅が大きいように思います。そうやって進化を続けていく過程において、誰かがふと立ち止まって、原点に戻ってオリジナルを大事にしようではないかと考える人々が出てくるのもこれまたよくある話です。ケーキの世界もいつのまにやら日本のケーキは日本人の舌にあった独自のものとなっていますが、ヨーロッパ、特にフランスで長年育まれてきたあのオリジナルの味に戻ろうではないかという方針のお店もやはりあるわけです。これは個人的には大いに歓迎するところであります。こちらのお店の商品は「ケーキ」というより「フランス菓子」という表現の方がしっくりきます。甘味がしっかりとしているところにお店の主張を感じます。見た目も美しく、非常に細かい作業の結晶として出来上がった芸術品のようです。一品一品が完璧な仕事で生まれているという印象を受けます。食べる時の一口ごとの感動が全然違います。プロの仕事を味わってるという感じです。原点回帰の大切さを教えてくれます。えしぇ蔵個人的にもかなりお気に入りで、御用達ケーキ屋さんの一つにしています。皆さんも是非、本物の「フランス菓子」を味わって下さい。
(えしぇ蔵)
福岡市南区塩原4-10-13
092-555-5635

cheesecake store KAKA

えしぇ蔵 | 2017年7月27日

ケーキの種類は山ほどありますが、その中でもチーズケーキに関してはそれのみに特化した専門店が多いですよね。なぜでしょうか?チーズケーキは古代ギリシャの時代からあると言われるほど歴史がありますし、世界中にあるチーズの種類を考えただけでもバリエーションが多くなるわけですし、焼いてつくるベイクドチーズケーキ、火を通さないレアチーズケーキ、スポンジタイプのチーズスフレなど製法もいろいろあるので、もはやスィーツの中でも独自の世界が広いからかもしれません。そんなチーズケーキ専門店が福岡にもありますが、中でもオススメはこちらのお店。チーズのおいしさを味わって欲しいがためにチーズケーキを作っているというお店の姿勢がしっかりと伝わってきます。ショーケースにはいくつもの種類が並んでいますが、そのおいしさは感動ものです。もはやおやつにコーヒーのおともに軽く・・・というのではなく、しっかり腰をすえてじっくり味わって頂きたいほど味の奥行が全然違います。チーズケーキを食べているというよりも、ケーキの形を借りたチーズを食べているというのが的確かと思います。なんならちょっとワインに合わせてもいいかなと思ってしまいます。4種類のチーズを使った看板商品の「KAKA」とこんがりと表面を焼いた「バスク」あたりから入っていかれるのがいいと思います。そして全種類制覇して下さい。チーズケーキの本来の意味を思い出させてくれるお店です。お土産にも最適。是非是非お試し下さい。
(えしぇ蔵)
福岡市中央区大名1‐7‐2
092-707-2980

ル・ボー・タン

えしぇ蔵 | 2017年5月20日

未知の領域に勇ましく切り込んで、後に続く世代のために新たに道を築いた偉大な人はどの業界にもいますが、こと日本のフランス菓子業界において忘れてはいけないのが河田勝彦さんです。1967年に渡仏し修行を重ね、パリのヒルトンのシェフ・ドゥ・パティシエを務めるまでになり、帰国後はフランス伝統菓子を日本に浸透させる原動力となり、現在では東京の世田谷で経営されている「オーボンヴュータン」は名店としてその名を全国に轟かせています。その河田さんのもとで修行した、あるいは影響を受けた多くのパティシエたちのお店は、これも名店として名を馳せるものが多いですが、我が福岡にもその影響はしっかりきておりまして、那珂川の「チクシヤ」さんもそうですし、今回ご紹介するこのお店もそうです。店頭でケーキを一度見ればわかりますが、伝統を尊重し、かつ品のある見た目は食べなくても「これは間違いない」と思わせてくれます。そして同じものを味の中にまた感じて、「おいしい」という言葉が出る前にしばし沈黙してしまうほどです。本当に感動する時には言葉は出ませんよね。食べていくうちに、シェフの苦労、そしてその先にある師匠の苦労、さらにその先にフランスのシェフの苦労、さらにフランスのお菓子の歴史を遡って……とそこまで思いが駆け巡ります。味は伝統であることをしみじみ感じさせてくれる、そんなお店です。是非是非、皆さんも味わってみて下さい。
(えしぇ蔵)
福岡市早良区弥生2-3-2
092-231-9675

桃川菓子店

えしぇ蔵 | 2017年4月22日

シェフ、パティシエ、板前、マスター・・・呼び名が変われどおいしいものを提供してくれる人々に共通するものはぶれない堅固な意志ですね。冷めない情熱ですね。そういったものはその人が作るものに必ず表れて、言葉で表現せずとも客に伝わります。客の口に入るものを作る人はそこまでいって初めてお金をとれるのではないかなと個人的には思ったりもします。今回ご紹介するお店の場合は、カスタードクリームにそれを感じるわけです。それも強烈に。これを自分は極めていくんだという強烈なものを感じます。姫はすっかりその味の虜になって、我が家では時々おやつに登場します。間口が狭く、ショーケースの前に客が一人入れば次の人は外で待たないといけないような小さな小さなお店なんですが、そこで売られているケーキは立派な構えの有名店にひけをとるものではありません。タルトやプリンなど何れも素晴らしいですが、少なくともシュークリームに関してはえしぇ蔵の経験上ではトップクラスです。お店の前に並んで順番を待つ人をよく見かけます。雨の日は傘さして並んでます。そこまでしても買いたくなる逸品なのです。ただ開店が午後1時からなのでご注意下さい。開店が遅い分、閉店が夜中の11時とケーキ屋とは思えない営業時間帯になっていますが、仕事で帰りが遅くなった時やお酒を飲んで帰る時などにちょっと寄って買うことができるので逆に便利かなと思います。是非多くの人に、堅固な意志と冷めない情熱によって極められたカスタードクリームを知って欲しいと思います。
(えしぇ蔵)
福岡市中央区白金1-6-3
092-534-1751

グリーンビーントゥバーチョコレート 福岡店

えしぇ蔵 | 2017年3月10日

「手作りチョコレート」という表現を軽々しく使ってはいけないなぁと最近思うようになりました。なぜなら本当の手作りというならカカオ豆を用意してそれをローストするところから始まる、かなり手間のかかる作業だからです。既にチョコレートになっているものを溶かして型に入れてまた固めたものを「手作りチョコレート」というのはちょっと違うと思うわけです。市販のチョコレートはメーカーが機械で大量に作るので大変な作業も一気にできるわけですが、チョコレートを販売しているお店がそこで手作りするというのは非常に大変なことです。ところが世の中には本当においしいチョコレートを多くの人に食べて欲しいという熱意から敢えてその大変さに取り組む人々もいるわけです。この「グリーンビーントゥバーチョコレート」というお店がその一つです。ここでは全ての工程を手作りで行っているため、チョコレートが一つできるのに45日もかかるそうです。品質にこだわり身体に悪いものは一切入れず、一つ一つ丁寧に作って販売しています。なんと素晴らしい取り組みでしょう!どうせ食べるならこういう心のこもったものを食べたいものです。東京に本社がありますが福岡店は今泉にありまして、絶品チョコレートをゲットできます。ケーキ等も販売しています。お店はカフェにもなっているのでそこでコーヒーを飲みながらチョコレートやケーキを楽しむこともできます。皆さんも是非、作り手の心のこもった本当の「手作りチョコレート」を食べてみて下さい。感動もののおいしさですよ。
(えしぇ蔵)
福岡市中央区今泉1-19-22
092-406-7880

Patisserie Glacier A7 (パティスリ グラシエ アセット)

えしぇ蔵 | 2016年8月6日

最近はちょっとケーキにもうるさくなってきて、なかなか納得のいくケーキ屋さんを見つけることができないえしぇ蔵です。賞賛に値する職人芸で素晴らしいケーキを作るお店を数軒知ってしまうと、それらのお店が新たな基準となってしまい、その後に見つけたケーキ屋さんの評価がどうしても辛くなってしまいます。だからなかなか増えないのが現状なんですが、それだけに見つけた時の喜びは格別です。それがこのお店です。しかも我が家からそう遠くない白金ですからなおさら嬉しかったです。いいお店のショーケースを見るといつも思うことですが、その美しさといったらもう芸術の域です。おいしければ見た目はどーでもよかろーもんという考え方はケーキの時だけはしたくないですね。おいしさと美しさの両方を備えて欲しいと思います。それにこちらのケーキのサイズがまた絶妙。いくらおいしくてもでかすぎると興冷めします。ホールは別として、ケーキは大きさが結構重要と思っています。一つ一つが丁寧に渾身の技術で作られていることを目と舌で感じることができます。このお店のもう一つの魅力はアイスです。こちらも絶品。いつもケーキにするかアイスにするか迷ってしまうほどです。実は高宮のボンラパスにおいてもこちらのケーキを買うことができます。結構種類も多いので高宮周辺の方はお見逃しなく。子どもから大人まで絶対に楽しめるケーキとアイスです。おやつの時間をより幸せなものにしてくれます。是非是非どうぞ。
(えしぇ蔵)
福岡市中央区白金2-15-1
092-531-1130

レオニダス 福岡高宮店

えしぇ蔵 | 2015年11月29日

ベルギーという国はチョコレート王国の呼び名もあるとおり、魅惑のチョコレートメーカーが乱立しております。ノイハウス、ゴディバ、ガレー、ヴィタメール、メリー、ヴァンデンダー・・・などなど。中でもコディバやガレーは日本でも有名ですよね。多くの優れたメーカーが凌ぎを削る中で、チョコレートに関しては自国のものが一番だと自負するベルギーの人たちが人気投票で第1位に選んだのは、レオニダスでした。1913年創業のレオニダスは、高品質でありながら安価ということで、ベルギーでは庶民派のイメージがあります。レオニダスは日本でもたくさん店舗を出してますが、九州で初の店舗は南区野間にあります。え?九州初なのになぜ天神でも博多でもなく野間?と思われる人も多いと思いますが、近くに住んでるえしぇ蔵にすればありがたい話なのでそこはスルーです(笑)。ベルギーから空輸されたプラリネやトリュフなどの麗しのチョコレートたちはショーケースの中で誘惑の表情で並んでいます。量り売りになっていますが、他の高級チョコレートより比較的安いので気軽に買えます。コーヒータイムのお供には最高ですし、贈り物にすれば喜んでもらえることは間違いありません。技と知恵と歴史と気品が詰まった一粒を是非皆さんも味わって下さい。
(えしぇ蔵)
福岡市南区野間1-2-18
092-408-4540

ティータイムマリィ

えしぇ蔵 | 2015年3月5日

ここは簡単に言ってしまえばシフォンケーキの専門店なんですが、その素晴らしさを説明するには非常に多くの言葉を要します。とにかくえしぇ蔵的には絶賛のお店です。何がそんなに素晴らしいのか?まずケーキの中のシフォンケーキという狭いジャンルで勝負しようという勇気が素晴らしい。そして様々な素材を使ってここにしかないオリジナルのシフォンケーキをたくさん生み出す創造力が素晴らしい。常に旬の素材を使ってメニューを入替て季節を感じさせる努力が素晴らしい。それになによりオーガニックにこだわったり、材料とその産地を明確に表示するなど、常に客のことを第一に考える姿勢が素晴らしい。そんなお店をここで紹介しないわけにはいきませんよね。小さいですが清潔感とセンスを感じるお店で一所懸命に商売されてます。とにかくたくさんの種類がありますのでじっくり選んで下さい。お一人でされているそうなので数には限界があります。たくさんの中から選びたいという方は早めの時間に行かれることをオススメします。高宮駅の近くですがちょっとわかりにくい場所なのであらかじめ住所をチェックしておいたほうがいいです。一度食べればきっとあなたのシフォンケーキ観が変わりますよ。
(えしぇ蔵)
福岡市南区大楠3-17-17
092-522-5808

パティスリー コイデ

えしぇ蔵 | 2014年6月14日

和菓子屋の場合、お店の発祥を江戸時代あるいはそれ以前にまで遡るケースは時々ありますね。京都あたりに行くとよく見かけます。日本古来のものですから長い歴史をもっていても不思議ではありません。一方でケーキ屋さんとなると最も古いものでも明治の初期です。明治7年に創業した村上開新堂が最初と言われています。ですので日本のケーキ屋さんが現在の店主で十何代目なんてことはあり得ないわけです。なにせ世間に認知されてしっかり根付いたと言えるのは昭和も中期以降になってからですからね。だから今現在2代目というだけでそれはそれは立派なことなのです。今の時代はかつての伝統の味のケーキ屋さんと、最新のトレンドを反映したケーキ屋さんが混在していますが、2代目、3代目のお店の場合、それが一つのショーケースの中で見られます。これはえしぇ蔵個人的には非常に素晴らしいことではないかと思っています。伝統の味はしっかり受け継いで、あるいは初代が作って、最新の味は二代目が作ってという構図は商品に幅を与えて多くの世代を楽しませることができるのではないかと思います。そういうシチュエーションがこの「パティスリー コイデ」において見られます。昔からのお客さんを通わせる伝統の味と、若いお客さんを惹きつける新しい味が共存しています。特にオススメするのは看板商品のレモンパイとチョコレートです。店内は欧風の内装でイートインもあります。地元の人に長年愛され続けてきた名店です。是非これからも新旧共存した状態を維持して、あらゆる世代を楽しませ続けて欲しいと思います。
(えしぇ蔵)
福岡市南区長丘5-25-10
092-511-3987

cake.cafe miel

えしぇ蔵 | 2014年5月31日

タルトというお菓子がありますね。その起源はなんと古代のエジプトやギリシャの時代にまで遡るということですから恐ろしく長い歴史を持ったお菓子です。タルト生地で作った丸い土台の上にクリームと様々な果物をのせたもので、皆さんも時々食べてあることと思います。このタルトはケーキの種類の中でも工夫次第で果てしなくバリエーションが作れるものだと思います。だからこのタルトをメインに勝負するケーキ屋さんもあります。このサイトで紹介している「タルトと焼き菓子 しのわ」もそうです。タルトの種類はお店ごとに、作る人ごとに無数にオリジナルが作られるので、タルトがあるお店に行くとここにはどんなタルトがあるかと楽しみなものがあります。いわゆる味の想像ができる定番ケーキとは違った楽しみがあります。このお店のタルトは地の利を生かして、うきはの新鮮なフルーツを使っています。最もこだわっている点が新鮮さということですからタルトには何よりです。それにうきはならそれが十分に可能ですからね。生地は手でこねて手で成形するそうですから一つ一つへの手のかけかたが違います。作り手の想いがこもったタルトというわけです。パウンドケーキや焼き菓子も申し分ない品質です。店舗にはカフェがありますのでそこで食べてもよし、テイクアウトでもよし。人にお土産としてあげるにはもう最高です。うきはの恵みと作り手の想いが生んだ絶品タルト、是非味わってみて下さい。
(えしぇ蔵)
うきは市吉井町1340
0943-75-3802