ほてい食堂

古い建物が壊され、新しいビルが建ち、新しい道路ができ、緑が失われて徐々に変化していく街の様子を、その片隅で長年眺めているような古い食堂って皆さんの近くにもありませんか?つくづく思うんですが日本の街っていうのは変化が早すぎますよね。ほんの10年ご無沙汰しただけで全く違う街のように変化するのは何か寂しいものを感じませんか?久留米の街もその例にもれず急激に変化していきます。その久留米の片隅に、ずっと同じ佇まいで昔ながらの味を守り続ける古い定食屋さんがあることは、慌ただしい社会の中でちょっと一息つかせてくれます。お店の前に立つと一体いつからかけているのかと思われる古い看板が迎えてくれます。店に入ると土間に狭いカウンターとテーブル。年齢性別問わず近所の常連さんが入ってくるなりメニューも見ずに注文します。そして出てくる料理の懐かしさ。まさに昔定食屋さんで食べたあの味です。あれをそのまま守り続けてこられたんだなと、ありがたい気持ちにさえなります。そしてお値段もいわゆる昔ながらの定食屋さんの水準で、毎日通っても平気なくらいです。昔あったいいものを全部新しいものに置き換える必要はないのですよね。ヨーロッパに行くと同じ場所で100年以上味を守り続けているというのは全然珍しいことではありません。日本の社会では変化、革新にばかり夢中になって、守っていくべきもの、後世に伝えるべきものがなおざりにされているような気がしてなりません。こういう食堂をみんなで守っていきましょう。

(えしぇ蔵)

久留米市諏訪野町2378-44
0942-32-8679

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