この日記は全てノンフィクションであり、登場する人物・団体名などは全て実在のものです。
6月
6月29日(水)晴れ
ほぼ2日に1回は自宅で筋トレをしているが、どうも今持っている鉄アレイではトレーニングがマンネリ化してきている。そこでかねてからの夢だった「自宅ジム化計画」を進めようと思う。とは言ってもせいぜいダンベルのセットとベンチとマットを買うぐらいの話だが、それだけでもショルダープレス、チェストプレス、ダンベルフライ、プルオーバー、シットアップ、ダンベルローイング、コンセントレーションカールなどたくさんのメニューをこなせるようになる。自宅でできるだけのトレーニングをして、ベンチプレスなどの危険性を伴うものはミリカローデンのジムでやるようにしようと思う。
あとは有酸素運動か。日曜に走りたいが毎週予定が入ってしまう。どうしたものか?

「努力」

マラソンと 筋トレ努力を 裏切らず
 
6月28日(火)晴れ
「当世源氏物語」(谷崎潤一郎訳 源氏物語風)
 
別離

住まいのイシダ」様にお伺いした時のことでございます。私が作業している横に女官のF井が近づいて来て、おもむろに「しんぐ様、わたくし来週で退官致しまする」と申しました。F井はこれまでも何度も辞める辞めると申しては、ずるずるとそのままになっておりましたので、わたくしも「またですか」とあまり真剣には聞きませんでした。ところが、「いえ、今度は本当なのです」と何度も繰り返しますので、一応話しだけは聞いてあげようと思いました。
「それはまたなにゆえに?」
「疲れましてございます。ゆっくり休みとぉございます」
「なんと贅沢なことを申される。私もゆっくり休みたいのはやまやまでございます」
そこへ店長の后様が来られました。
「しんぐ様、F井が辞めるそうでございます。この会社はどうなるのでございましょう?」
「申される通りにございます。副社長が辞めては会社が成り立ちませぬ」
F井は「誰が副社長でございますか!そんなに権限は持っておりませぬ」と主張しておりました。そして、
「大丈夫でございます。新しき女官が二人もおりまする。何も心配には及びませぬ」
と余裕の表情をしておりました。

去る人に 次の仕事を 尋ねれば
ゆっくりしたいと ふざけた答え
 
どうも今度は本当のようでございます。この物語はいかがあいなりますことやら。
 

「別離」
 
来週で 去るか源氏の 主人公
 
6月26日(日)曇りのち雨
今日はおっかさんの誕生日。遠い筑前の空の下から、ご健康をお祈りしておりやす。不肖えしぇ蔵、日々自分探しの旅を続けておりやす。昨日は東、今日は西、お客様に恵まれ、仕事を頂戴し、なんとか口に糊しておりやす。したいことは恩返し、見たいものはおっかさんの笑顔でござんす。非力も承知、不才も承知、金も人望もありゃしませんが、親への感謝の気持ちだけは誰にも負けねぇつもりでおりやす。どうぞいつまでも達者でいておくんなせぇ。

本日は歌舞伎の狂言風ということで。

「親の恩」
 
歳ふりて 増すは目方と 親の恩
 
6月24日(金)晴れ
リバティ」さんのスカッシュコートの横にガルシアしゃちょーの新居が完成した。今日お邪魔して拝見させてもらったが、そのモダンさんに圧倒された。さすがコンペまでして業者を選んだだけあってクオリティの高さは半端じゃない。実に快適な空間が出来上がっていた。次回写真を撮ってこよう。
 
それにしても真夏のような暑さ、なんとかならんのか。まだ梅雨明けてないのに。

センチュリー21 小笠原」の専務が書く「SKB48日記」が順調にアクセスを伸ばしている。よくまぁこんなにたくさん記事が書けるもんだ。専務は最近えらくネットに熱心に取り組み始めたのでそのうち必ず「神宮さん、Facebook教えて!」と言ってくるのは間違いない。
 
「SKB48日記」
 
SKB 釣られてアクセス 伸びるかな
 
6月23日(木)晴れ
大新住宅」さんでK元さんにパソコンとプリンタの修理を頼まれた。ずっと治らなくて放置されていたようで、ワシが修理したら「すごーい!」と喜んでいた。そして「はい、これご褒美」と飴を二つくれた。「こっちはパソコンの分、こっちはプリンターの分」と言ったので「わたしゃ、オットセイですかい!」と言ったら横で聞いてたK田松さんが笑ってた。

カフカの「城」を買って来た。まだ20ページぐらいしか読んでいないが既にゾクゾクしている。とてつもない秀作の予感。これはひょっとするとワシの中の海外文学ベスト10の順位に変動があるかも?
ちなみに現在のところでは以下がランクインしている。この中ではどれが上という順位は決めきれない。

○ フョードル・ドストエフスキー 「カラマーゾフの兄弟」
○ フョードル・ドストエフスキー 「罪と罰」
○ レフ・トルストイ 「戦争と平和」
○ レフ・トルストイ 「アンナ・カレーニナ」
○ ガブリエーレ・ダンヌンツィオ 「死の勝利」
○ オノレ・ド・バルザック 「ゴリオ爺さん」
○ ジョン・ミルトン 「失楽園」
○ ジャン=ポール・サルトル 「嘔吐」

でもワシはまだ「ドン・キホーテ」、「失われた時を求めて」、「神曲」、「ヴィルヘルム・マイスター」などの名作に手をつけていないのでまだまだベスト10を選ぶのは早すぎる。生きているうちに主だった名作を全て読めるといいのだが・・・。長生きしなければ!

「名作」
 
楽しむに 浮世短し 東西の
名作 名曲 名画 名演
 
6月21日(火)曇り時々晴れ
ディケンズの「ディヴィッド・コパフィールド」を読み終わった。これでついにモームによる「世界の十大小説」を全て読んだことになる。やはり感慨深いものがある。さすがにいづれ劣らぬ名作で、大いに勉強させてもらった。

1 ヘンリー・フィールディング 「トム・ジョーンズ」イギリス 英語 1749年
2 ジェイン・オースティン 「高慢と偏見」イギリス 英語 1813年
3 スタンダール 「赤と黒」フランス フランス語 1830年
4 オノレ・ド・バルザック 「ゴリオ爺さん」フランス フランス語 1834年〜1835年
5 チャールズ・ディッケンズ 「デイヴィッド・コパフィールド」イギリス 英語 1849年〜1850年
6 ギュスターヴ・フロベール 「ボヴァリー夫人」フランス フランス語 1856年
7 ハーマン・メルヴィル 「白鯨」アメリカ 英語 1851年
8 エミリー・ブロンテ 「嵐が丘」イギリス 英語 1847年
9 フョードル・ドストエフスキー 「カラマーゾフの兄弟」ロシア ロシア語 1879年
10 レフ・トルストイ 「戦争と平和」ロシア ロシア語 1865年〜1869年
(ウィキペディアより転載)

読み継がれるものを残して一生を終わるというのはすごいことだなと思う。作者はとっくの昔に浮世と縁が切れているというのに作品は未だに多くの人を感動させ、その人生に大いに影響を与え続けているわけだからな。途方もなく偉大な業績だ。

さて、100年後、200年後の人々が文学の歴史を振り返った時にどう思うだろうか?18世紀から20世紀前半ぐらいまでは優れた文学が多いが、20世紀後半から21世紀初期あたりは全く不作だなと思うのではないだろうか?それがワシらの時代なんだから恥ずかしい話だ。もっといい文学出て欲しいやね。
 
「大家の筆」
 
浮世にて 人の見るもの 思うもの
全ては大家の 筆の記せり
 
 
6月19日(日)雨
今日は歌舞伎。「六月博多座大歌舞伎」。今回は昼の部にした。演目は、「矢の根」「加賀鳶」「身替座禅」。どれもよかったが、「加賀鳶」での松本幸四郎の演技には大いに楽しませてもらった。余裕のあるユーモラスな演技は実に素晴しく、適確な賞賛の言葉が見つからないのがもどかしいほどだ。最後のたちあいでは笑いが止まらなかった。「身替座禅」も大いに笑った。今回ほど笑った歌舞伎は初めてだった。おかげでいい日曜日になった。



「歌舞伎」

大見得を 切って飛ぶ声 高麗屋!
舞台に立つは この国の芸
 
6月18日(土)雨
今日の午後は「戸次染工場」さんのご紹介で「九州染色業連合会」の理事会でプレゼンをした。25名の人を対象に白板を使ってのプレゼン。今回のプレゼンはなかなか感触がよかったので今後の展開が楽しみだ。
プレゼンをしながら、かつての「九州外語専門学校」でのパソコンの授業を思い出した。基本的にワシは教えるということが性に合っているのかもしれない。全く緊張しないし、何も準備しなくてもぺらぺらといろんなことが口から出てくる。わかりやすく、面白く説明することが自分でも楽しいと感じる。あぁまた講師をやってみたいな。
 
明日は歌舞伎な一日。楽しみじゃ。
 
「筑後川」
 
水無月の 御顔険しき 筑後川
揺られて流れ 流れて揺れて
 
6月17日(金)雨
今日の最後は「雷山千如寺」さん。今日は一人で戒名のデータベースにこつこつと入力作業。いろんな人の名前と亡くなった日を入れてると、いろんな思いが錯綜する。「昭和17年9月に24歳で亡くなったなら、まず間違いなく戦死だろうな。場所はどこだろう?この時期ならタラワか?ガダルカナルか?」とか、「あれ?この人は1歳で亡くなってる。可哀想に。でも浮世の辛苦を知らないわけだからあながち不幸でもないかもしれんな」とか、「この人は92歳か。すごいな。戦争も復興もみんな知ってるんだな」とか、いろんなことを考えてしまう。人生は儚いのか?尊いのか?いづれにしろ終われば過去帳のほんの一、二行だ。

帰りはいつも早良区の奥から那珂川町へ抜ける道を使うが、今日は晩飯がなかったので途中にある「うどん王子」に寄った。今日は釜玉にしたが、ちょっと感動するほどのうまさだった。いつ来ても期待を裏切らないから嬉しい。それにしても大将はまだ学生にもみえるほどの若さなのに、何十年もやってるようなうどんを作るんだから大したもんだ。立地的な問題のせいか、夜はあんまり客が入らないそうなので、「那珂川、南区周辺で間違いなく一番うまいですから頑張って下さい!」と励ましたら大将感動してた。料理人にとって「うまい」の一言は明日への活力になる。大将がんばれ!
 
「過去帳」
 
享楽も 艱難辛苦も 栄達も
身は過去帳の 一二行かな
 
6月16日(木)雨
ギャルソン」さんで髪を切ってもらった。

ワシ:「ギャルソンのブログの更新はまだかなぁ〜」
ワカガシーラ坂本さん:「は!(汗)・・・あ、あれはあかりが担当になりました」
あかりさん:「聞いてませんよ。パスワードとかわからんし」
ワカガシーラ坂本さん:「教えるけん、書け」
ワシ:「タイトル変えたらどうですか。『あかりの日記』とかにしたら?」
ワカガシーラ坂本さん:「いいですね」
ワシ:「アイドルの日記みたいじゃないですか」
ワカガシーラ坂本さん:「思わせぶりなこと書いてですね」
ワシ:「野郎が見ますよ」
ワカガシーラ坂本さん:「うちは男客ばっかりですからそれがいい」
ワシ:「『今日はお客さん来ないなぁ・・・』とか書いて絵文字で涙入れたりしてね」
ワカガシーラ坂本さん:「あはははは!見た人が『俺が行かな!』て思うように」
ワシ:「そうそう。『待ってろよ!』みたいなね」
ワカガシーラ坂本さん:「あはははは!」
ワシ:「写真は手だけとか、後ろ姿だけとかにして期待させてね」
ワカガシーラ坂本さん:「そして来たらあかりはいないと(笑)」
ワシ:「普通に男が対応すると(笑)」
ワカガシーラ坂本さん:「『あかりは飯に行ってます』とか言って」
ワシ:「いっそ伝説にしますか?本当にギャルソンにあかりちゃんはいるのか?みたいな」
ワカガシーラ坂本さん:「都市伝説ですね(笑)」
ワシ:「確かにあかりちゃんを見たっていう人も何人かいるらしい・・・とかね」
ワカガシーラ坂本さん:「トライアルで目撃した!とかね」
ワシ:「あはははは!」

こういう会話をしている間、あかりさんは横で「こいつら、なーにをしょーもないことばっか話しとんじゃ」という顔をして聞いていた。
 
「弛緩」
 
ギャルソンで 髪切られつつ 脳も弛緩
 
6月15日(水)曇りのち雨
今日は疲れた。湿気が多かったせいかな?思ったより体力を消耗していた。家でのトレーニングに加えてジムにも行って鍛えなければ。無事に夏を乗り切る体力をつけておかないと。
そういえば日曜日にミリカローデンのジムに行った時、トレーニングシューズの底がはがれた。我ながらめっちゃ笑った。ぱこぱこなってた。以前、コールハーンの靴の底がはがれてぱこぱこになって、「不動産のトーカイ」のS田さんにしこたま笑われたことがあった。なんでワシの靴って底がはがれるのだろう?
それで今日少し時間があったのでスポーツ用品店にトレーニング用のシューズを見に行ったが、やはり新品は高い。一度アウトレットの値段を見るとまともに買えなくなる。こりゃ近日中に鳥栖のアウトレットに出動だな。
 
「鍛える」
 
鍛えぬけ 意地でも腹は 出すまいぞ
 
6月13日(月)曇り
先日、「中国鍼灸院」さんに高校の国語の先生が患者として来られたらしい。呉先生がどうやってここを知ったか訊いたら、ネットで「えしぇ蔵日記」の漢詩を見て、「中国鍼灸院」さんにたどり着いたそうな。へー!国語の先生に見られてるとなると恐縮だな。ちゃんと訳できてるか心配だ。

「夏至昼長」

呉炳宇

日入正午影皆短、(日正午に入りて影皆短し)
年近夏至昼更長。(年夏至に近くて昼更に長し)
物極必反天之道、(物極まれば必ず反するは天の道)
請観冬至夜最長。(観るを請う冬至の夜は最長なりと)
 
(以下、えしぇ蔵的博多弁訳)

正午になったら太陽が真上にあるけん影はみんな短いと
夏至に近づいたら昼はどんどん長おなると
なんでんいくとこまで行ったら逆になるごとちゃーんと決まっとぉと
その証拠に観てんやい、冬至は夜が一番長かけん
 
物極まれば必ず反すってのがいいやね。結局全ては円を描いている。そういえば呉先生は太極拳も円の動きと言われてたが、やはりこれも自然の摂理に従っているということか。

「円」

極まれば 物皆反し 円となる
自然も時季(とき)も 人のこころも
 
6月12日(日)雨
夕方まで雨が降りっぱなしだった。午前中は仕事に行って、午後から読書・・・のつもりが毎度のお約束で即昼寝。なんと2時間も昼寝してしまった。もはやそれは昼寝ではない。
夕方、姫とミリカローデンのジムに行った。見学には一度来たが利用するのは初めて。利用料は安いのにマシンはたっぷりあるし、トレーナーも数人待機している。すっかり気に入ってしまった。かつて通った新宮駅の上のジムは線路を眺めながらという環境だったが、ここは長閑に田んぼを眺めながらトレーニングできる。
ワシがバイクをこいでいると姫が眠そうな顔をして立っていたので訊いたら「バイクこぎながら寝てた」そうな!どんな体力じゃしかし。バイクぐらいでは寝てしまうのか。
家で1日おきに筋トレを続けていたせいか、チェストプレスで結構重い負荷を上げることができた。ここは本格的ベンチプレスもできるので次回チャレンジしてみよう。
 
「エアロバイク」
 
エアロバイク 田んぼ眺めて 負荷下げて
 
6月9日(木)晴れ
「新郷商会」さんで源太さんにめちゃめちゃ強烈な栄養ドリンクを貰った。ほんの一口サイズなのに数百円もするシロモノ。二口ぐらいでぐいぐいと飲んでしまい、「これは効きそうですねー」と冗談半分に言ったりしたが、次のお客さんに行く時には飲んだことも忘れていた。そして夕方ぐらいにふと、もうすぐ今日の仕事が終わるというのに全く疲れていない自分に気付いた。おお!やっぱり効いてるんだ!栄養ドリンク侮りがたしだなと思った。
これから疲れた時にはたまに飲んでみようかな。

京都の旅から帰ってまだ1週間もたっていないのに、既に来年のテーマを思案中。今度は嵐山方面を攻めてみようかなと思う。訪問する寺は決ったし、参加したイベントもピックアップした。後は宿だな。どこがいいかいな・・・。
 
M島さんは写真のサークルに入って勉強されているが、そのサークルというのがかなりハイレベルな集団で、ワシもM島さんから間接的にいろいろとカメラのテクニックを教えて貰っている。今度ワシの作品も評価して貰おうかな・・・。

「夢と活力」
 
京都なり なにはなくとも 京都なり
このひととせの 夢と活力
 
6月8日(水)晴れ
今日はfacebookに入れないぞ。どうしたんだ?
日本ではまだかなり普及度の低いfacebookだが、高校や大学のコネクションサーチで探すと懐かしい人が結構出てくる。
先日も先輩を一人発見。先輩の家はワシの実家から歩いて5分ほどのところにある和菓子屋さん。幼稚園から高校まで同じでワシの2年上。どういう縁かサラリーマン時代にも同じ会社の同じオフィスになったことがあった。飄々として面白い先輩だった。
他にも懐かしい顔に友達リクエスト。facebookのおかげでこういう再会ができる。なかなかいいもんだ。
それにしてもみんなマメに書いてるな。ワシはいつも見るばっかり。
 
「初夏の風」
 
初夏の風 流れ田の面(も)の 山みだれ
 
6月6日(月)晴れ
自転車で京都の街を走りまわった疲れを癒しに「中国鍼灸院」さんへ。

「麦熟」

呉炳宇

太陽黄経六十度、(太陽は黄経六十度となり)
世間不覚己小満。(世間覚えず己小満となる)
麦熟端午天行健、(麦は端午に熟して天行健なり)
自強不息緩則圓。(自ら強めて息ざれば緩則ち圓なり)
 
(以下、えしぇ蔵的博多弁訳)

太陽の位置が黄経六十度になったら
世の中はちゃーんと小満になっとるばい
端午に麦が熟して自然はちゃーんと巡ってくると
慌てんでも休まずこつこつ頑張ったらなんでもよかごとなるくさ


これはすなわちこういうことらしい。今の時期に麦が熟すように、自然は人間の心配をよそにちゃんと毎年巡ってくる。人間も慌てることなくゆっくりこつこつと休まず努力すれば物事は自然とうまくいくよと。Take it easy ってわけだ。いいねぇ。ほっとする詩だ。
 
今日は4社。そろそろ気温も上がって来た。体力維持に配慮せねば。
 
「天行健」
 
小満に 麦は熟して 夏むかへ
人老いゆきて 天行健なり
 
6月5日(日)雨のち晴れ
今日は日曜だが2件仕事が入っていた。姫が暇そうだから一緒に連れて行った。
1件目の「スマイルホーム」さんにいる間、姫をどこかで暇つぶしさせて終わってから行った。そしてビュッフェ「コスモ」でランチ。これがなかなかの当たりで嬉しかった。
午後からは「ル・シュクル」さんへ新商品の撮影に。今回の新顔は「ポンパドール」。姫と二人で食べたが、いつもながらの美味。思ったより濃厚だった。



「道の駅」で買物してから帰宅。晩飯は「てっぽう」など京都の名残でプチ酒盛り。
まだまだ京都の余韻から抜けられない。

「京」

夢に遊ぶ こころは京の 橋の上
 
6月4日(土)晴れ
最終日はまず「ラインベック」のパンケーキから。これがまた素晴しい!京都一の味と言われるのも十分に納得できる。姫はレシピ本を買ったのでいつか家でも食べれるか?



「ル・プチメック」(赤いほう)と「フリップアップ」でパンを買ってから一旦ホテルに戻り、チェックアウトの時間までゆっくりした。

10時半を過ぎたところで活動開始。ホテルに荷物を預け、まず最初に向かったのは「SACRA」のビル。レトロなビルを改装しておしゃれな店がいろいろ入っている。女子に受けるビルだな。
今日はとにかく買物日だから荷物が増えるのは必至。ワシの仕事が増える。
次は「ボンボランテ」のパンと「セカンドスパイス」の器。買物も順調に進む。

昼飯はこのシリーズ定番の親子丼。今回は「つくね家」。玉子たっぷりのゆるゆるタイプでレンゲで食べた。それにしても同じ親子丼でこんなにちがうもんだろうかと驚くばかりだ。既に5つの店を味わったがどれもそれぞれに個性があってうまい。この先あと7回、どんな親子丼が待ち受けているだろうか。楽しみだ。



午後は錦市場へ寄った後、自転車を返してホテルに荷物を取りに行った。そして京都駅へ。
京都駅で駅弁を買い、「中村藤吉」でお茶してから新幹線に乗った。

自転車のおかげで今回も盛り沢山の旅になった。お寺、お店、食事、能、かわうそ(?)・・・京都にはまた思い出をたくさんもらった。この町は行くたびにますます好きになる。
次回は9月の京都?

「故郷のごと」
 
あの店も 向こうの寺も この道も
想い残せり 故郷のごとく
 
6月3日(金)晴れ

2日目は「伊右衛門サロン」の朝食でスタート。ここはあのお茶の伊右衛門の会社が経営するカフェ。ワシらの泊まったホテルの隣にあったのでそこでのんびりと朝食。ワシはサンドイッチ、姫はTKG(玉子かけご飯)。

腹ごしらえができたらまた自転車に乗って出陣。まずは「ル・プチメック」(黒いほう)でパンを買い、「幸」で手ぬぐいを買った。自転車でうろうろするといろんな店が目に入る。とにかく京都は飲食店に限らず様々な店が実に興味深い。一体何回来ればまわれるのかと思うほど行きたい店が多すぎる。もうこうなったら住むしかない??

次の目的地の「南禅寺」は本来ならホテルから結構離れてるが自転車ならあっという間。なんだか行きたい場所にすぐに到着できて実に楽しい。自転車は偉大だ。
「南禅寺」はこのシリーズの二回目に来たが、山門には登ってなかったので再度訪問した。なるほど五右衛門の感慨さもありなん。絶景かなの一言に尽きる。実際に山門の上で歌舞伎の五右衛門が上演されたことがあるそうだがさぞ素晴らしいものだったろう。



次は「永観堂」。ここは予備知識がなかったが非常に見応えのある寺だった。本尊の阿弥陀如来が横を向いているのが面白かった。なんでもその昔、阿弥陀如来がたく鉢にいく永観和尚の前に現れて先導し、振り返って「永観遅し」と言ったという由来があるそうな。庭も実に美しかった。ここは紅葉が有名らしいのでまた秋に来ようと思う。



ここでお昼になったので「日の出」でカレーうどんを食べた。これがまたうまいんだな。全く姫セレクトにハズレはない。

昼一番は「熊野若王子神社」、そして「哲学の道」へ。結構歩きごたえのあるこの道も自転車ならすいすい。
「哲学の道」からちょっと山手に外れて「法然院」へ。ここも由緒ある寺だがワシ的に一番気になるのは谷崎潤一郎夫妻の墓があること。さぞかし立派な墓石が構えているかと思いきや、小さな自然石にただ「寂」の一文字。なんと素晴らしい墓だろうか。飾らず自然体でありながら奥深い品をにあふれていた。



次は「ユキパリスコレクション」で高価なアンティークを見学。そして「哲学の道」が終われば一路「吉田神社」へ。
吉田神社は小山の麓にある。そこからいくつかの神社を見ながらゆっくり登っていくと、頂上付近にカフェがある。名前は「茂庵」。低いとはいえ山の頂上付近に作ってしまう発想がユニーク。しかも多くの人が登ってきて立派に経営が成り立つのだから大したもんだ。
木造の店は内も外も周囲の木立と一体化していた。新緑からの風が店内を通り抜ける。見晴らしも素晴らしい。ちょっとうとうとしてしまった。



山を下りたらまたカフェへ。今度はタルトがうまい「ラバチュール」。ここでまたタルトを食べながら読書したりしてまったり。

頃合いもよしということで今回のメインイベントの薪能を見に「平安神宮」へ。門の前にかなり行列ができていたので後方の席になるかなと思いきや、なぜかするすると前から二番目に座ってるワシら。なぜに?かなり得した気分。
演目は五つ。

「養老」
老いの身を養う不思議な霊水を探しにきた勅旨と、その水で活力を得た親子の話。

「自然居士」
自然居士が人買いから子どもを救うために人買いの前で芸を尽くす話。

「井筒」
業平の冥福を祈る僧の夢の中に業平を恋い慕う女の霊が現れ、思い出の井筒で舞う話。

「金津」
地蔵を作ってもらいに都へ来た男は騙されて地蔵に扮した子どもを持ち帰る話。

「石橋」
文殊菩薩の浄土へとつながる石橋の向こうから文殊の使いの獅子が現れて舞う話。

どれも素晴しい演目だった。特に「井筒」の静かな舞、「金津」のユーモア、「石橋」の激しい舞は印象的だった。
2つ目が終了した時点で火入れ式があり、薪に点火された。美しい夕焼けを背景に燃え上がる薪の炎はまさに幽玄な能の世界の演出に一役買っていた。夕風にあおられた火の粉はたそがれの空に高く登っていた。
式が始まる時にでっかいメトロン星人みたいなのが出てきたので何かと思えば、「国民文化祭・京都2011」のキャラクターのまゆまろだった。あんまりでかいので薪の横を通る時に火がつきそうで笑った。



演目が全て終了し、「平安神宮」を後にする時にはワシは余韻に包まれていた。全く徹底的に魅了されてしまった。室町から今に至るまで能の文化が受け継がれてきたことを本当にありがたいと思った。まさに日本が世界に誇る舞台芸術。受けついでいくべき宝だ。



能の余韻を引きずったまま、カフェ「シトロンブレ」でつまみとワインで簡単なディナー。ここはワインに合うちょっとしたつまみメニューが安いから気に入った。気軽に入ってちょっと飲むには最適。住んでたら行きつけにするだろうな。

そういうわけで盛り沢山の二日目も終了。能と出逢えたことで一生忘れられない一日になった。

「薪能」

幽玄に 都の夜の 能舞台
薪のほむら 先は室町

6月2日(木)曇り時々晴れ
今日から2泊3日で京都の旅。「12ヶ月全ての京都を楽しむ」シリーズも早いもので第5回。今回は6月の京都。テーマは「能を知る」。2日目に平安神宮に薪能を見に行くのがメインイベント。能は初めてなのでいろいろと基礎知識を学んだり、ネットで動画を見たりして準備してきた。明日が楽しみだ。

ちょうどお昼時にホテル着。荷物を預けて早速自転車を借りに行った。前回、自転車のあまりの便利さに感動したワシらは今回もフルに活用する予定。
バスや地下鉄を乗り継ぐと時間のかかる場所も自転車ならあっという間。まずは御苑の近くの和食の店「雲月」へ。ここで湯葉御膳を堪能した。正直こんなにうまい湯葉は初めて食べた。最後の鯛そぼろ飯にもまた感動。幸先のいい出だしだ。



腹ごなしに店の近くの「梨の木神社」へ。明治維新を語る上で欠かすことのできない三条実美親子が奉られている小さな神社だが、新緑に包まれて清浄な空気に満たされていた。ここに湧き出る「染井の水」は京都三名水の一つ。飲んでみたが確かにうまい。水を汲みに来る人が耐えなかった。
次はそのまたすぐ近くの「盧山寺」へ。ここは紫式部が源氏物語を執筆した邸宅跡らしい。庭がきれいだった。

次の目的地の「相国寺」に行く前にちょっと買物。もはやお約束となった「出町双葉」の豆もちと今の季節限定の水無月を買って鴨川の河原へ。土手に座って食べた。
ふとそこへ妙な動物が登場。でかい鼠みたいだがどこか表情に愛嬌がある。もしかしてかわうそ?なんでこんな所に?警戒心ゼロで好き勝手に泳いだり岸を歩いたりしていた。そいつが何を思ったかワシらの目の前の岸に登ってきたので真っ正面から写真を撮ってやった。一体なんなんだこいつは。ネットで調べるとやはりたくさんの人が目撃している。ビーバー説、カピバラ説、かわうそ説、ヌートリア説といろいろあったが、多分かわうそだろう。鴨川の名物なのか?



その後は阿舎利餅を買ったり、「野呂本店」で漬物を買った後に「相国寺」へ。「相国寺」は全国の禅寺の最高峰、京都五山の一つ。ワシらは既に別格の「南禅寺」を筆頭に、「東福寺」、「万寿寺」、「建仁寺」は訪問済み。今回は「相国寺」ということで残りは「天龍寺」のみ。これは次回のお楽しみ。
ちょうど期間限定公開の龍の天井画を見ることができた。天井が微かにドーム状になってるらしく、ある場所で柏手を打つと見事に反響する。その音を龍の鳴き声というらしい。ワシらも試したが確かに反響した。面白いもんだ。
その後は庭やかつて修業僧が使ったという浴場を見た。ここは室町時代から修業僧を育ててきた寺だが、ちょうどこの時にも修業僧が一週間の座禅の修業をしている期間だった。一週間の座禅の修業とはどういうものだろうか?
次に境内にある美術館へ。福岡で見ようかなと思いつつ行きそびれた「ハンブルク浮世絵コレクション」がちょうど開催中だったので嬉しかった。時間をかけてじっくり堪能した。モダンでおしゃれな美術館も非常によかった。「相国寺」での収穫は大きかった。



次は買物。創業二百年を越える「関東屋」の味噌、去年も買った「辻和金物」の金物、女性のビアマイスターが作る「キンシ正宗」の地ビール、日本初の洋菓子専門店「村上開新堂」のクッキーをゲットしてホテルに戻った。

晩飯はホテルの近くにあるイタリアン「サルティンバンコ」へ。ここがまた圧倒的ハイレベルで一皿ごとに感動した。姫セレクト恐るべし!ワインもたっぷり飲んで千鳥足でホテルに戻った。

充実の一日目が終了。自転車のおかげで予定以上にまわれたので明日からのスケジュールに余裕ができた。

「都の風」

鴨川の 流れや去年(こぞ)と 変わりなし
都の風は 夏のさきがけ

6月1日(水)晴れ
「粕屋のお客さん」での会話。

ワシ:「こないだ、お掃除ロボのルンバを実際に使ってる家に行きましたよ」
M田さん:「ああ、あれね。丸っこいやつ」
奥さん:「でもあれって丸くしか掃除しないでしょ?」
ワシ:「そうですね。障害物を避けながらね」
M田さん:「それじゃあたしの掃除といっしょやん」
ワシ:「物をどけないで掃除するとこがね(笑)」
M田さん:「あたしが掃除してルンバ踊っとけばいいやん」
ワシ:「でも100年後ぐらいには人間型のロボットが掃除してますかね?」
M田さん:「どうですかねぇ」
ワシ:「家に帰ったら、『掃除しときました』とか言ったりして」
奥さん:「あはははは!」
ワシ:「一回一通りやって見せたらその通りに覚えるとか」
奥さん:「それいいわね!」
ワシ:「でもなんでも覚えるから、M田さんみたいに何かにひっかかってすっ転んだりしたらそれも律儀に真似したりしてね」
M田さん:「はい、はい、」

数日前にM田さんは会社の前ですっ転んで鼻の頭を怪我してる。頼んでもないのにネタを提供してくれる人だ。
 
「M田さん」
 
図らずも 日々ネタ作る M田さん