この日記は全てノンフィクションであり、登場する人物・団体名などは全て実在のものです。
12月
12月31日(火)
今年の主な出来事。
 
・初のイタリア旅行。楽しかっただけでなく、価値観への計り知れない刺激を貰い、生きる姿勢への再考を促されたという意味でこれまでで最も有意義な旅行だった。

・不動産業で初の売上。まだ修行中の身ではあるが一応わずかながらに不動産業で稼ぐことができた。

・ダイエット成功。夏の終わりから本格的に走り始めた。とにかく走ることが好きになった。月間100km走を継続中。筋トレも順調。チェストプレス104.6kg。

・エドガー・アラン・ポーの全集と吉川英治の「新平家物語」全16巻読破。今年の大物。冬に入って塩野七生の「ローマ人の物語」全43巻に挑戦中。

・長編小説を一つ書いて某文学賞に応募。まだ浅い。

・テンちゃん(マツダのアテンザ)を購入。スタイル、燃費、走り、装備、全て良し。かなり気に入ってる。

・「12ヶ月全ての京都を楽しむシリーズ」は7回目。テーマは「平家物語の時代を偲ぶ」。

・年末恒例の温泉は湯布院の「山荘わらびの」。なかなかリーズナブルで良かった。

・登った山は「鳥屋山」、「笠置山」、「宝満山」、「福智山」、「英彦山」。

さて、来年はどんな一年になるのやら。
今年一年お世話になった全ての人に感謝・・・。

「大晦日」

大晦日 またひととせが 過去となる
己探しの 旅はいづこへ

12月30日(月)
今日は事務処理。夕方は筋トレとランニング6km。 今月も今日でちょうど100km達成。筋トレの後に走るのはさすがにいつも通りのペースとはいかないが、ゆっくりジョグすれば多少の疲れなら逆にとれるような気がする。 体脂肪率も一時的かもしれないがだいぶ下がった。目標値が地平線にかすかに見えてきた。
今日は姫は仕事なのでワシが晩飯担当。対馬からブリが来たのでそれで適当に。

「体脂肪」

見たことない 数値に小躍り 体脂肪

12月29日(日)
朝からずっと掃除。これでもかというぐらい掃除。さすがに疲れた。
夜は姫とお気に入りの「レキップ」へ。ピノ・ノアールを1本あけた。鹿肉を久しぶりに食べたが実に実にうまかった。うまいもの食べて、いいワインを飲んで、掃除の疲れもあったせいかいい感じに酔えたので、姫に「来年もイタリアに行こう」なんてでかいことを勢いで言ってしまった。ま、いっか。一回言ってしまったなら実行あるのみだ。
イタリアといえば塩野七生の「ローマ人の物語」は今日で23巻を終えた。あと20。春を待たずに2月には終わりそうだ。

「つまみ」

フィレンツェの 秋の味覚や いかばかり
おもふつまみの 酒の席かな 

12月28日(土)
目覚めたらもう7時!ワシにしては寝過ぎだ。すぐに部屋の露天風呂へ。朝の風呂もまたいいんだなこれが。朝の光の中の自然を眺めながら至福のひととき。
朝食がまた素晴らしかった!毎度のことだが宿の朝ご飯は食べすぎてしまう。今日も満腹。
腹ごなしに宿の周囲を二人で散歩した。寒かったので軽いジョギングしながら。すぐ近くに憧れの宿「二本の葦束」があったので見に行った。いづれここも攻略するぞと思いつつ・・・。
散歩で身体が凍えたので大浴場でまた風呂に入った。これで体温復活。
最後は丁寧なお見送りに恐縮しつつ宿を後にした。湯布院や黒川はいい宿がしのぎを削るせいか質はどんどん高くなるような気がする(ただお値段も高くはなってるが)。いい宿に泊まるとホスピタリティのなんたるかを学ばせてもらえるのも利点だ。



「由布の里」

ひととせの 苦難忘れて 由布の里
雪と湯船と かすかな希望

12月27日(金)
午前中で仕事納め
午後からは毎年恒例になってしまった温泉旅行へ。今回は湯布院の「山荘わらびの」。かなり広い敷地にわずか10部屋の配置でロビーは大正モダンな雰囲気の洋館、各部屋は純和風でそれぞれに露店風呂付き。築20年以上というのに古さを感じさせない小奇麗さがあった。
まずは風呂ということで最初は共同の大浴場に行った。ちょうど誰もいなくて一人で存分に湯に浸かった。
宿の最大の課題は食事だと思っているワシらなので、夕食を迎えるのは多少の緊張感がある。今回は薄味でなかなかの美味。姫にも気に入ってもらえてホッとした。お酒もかなりすすんだ。
食後は部屋の露天風呂でまたのんびりと。小さい大理石の湯船の先に椿と南天があり、その先に竹林があった。見上げるとときおり吹く風に竹が揺れて冬空の星がちらちらと見えた。いいもんだ。
風呂の後は最近の疲労の蓄積のせいか、酒のせいか、すぐに爆睡。









「冬の星」

竹林の またたかせるや 冬の星

12月23日(月)
久しぶりの休み。年賀状を作成し終えてホッと一息。
夕方に10km走った。これで84km。今月もなんとか100kmいけそうだ。帰宅してから体重測ったら64.5kgという信じられない数値だった。大学時代に一番痩せてた時と同じくらい。一体どこまで下がっていくのか?このへんで止めないとやばいかもしれない。
 
夜は毎年恒例のクリスマスコラボディナー。姫が3品、ワシが2品作った。ワインはランブルスコ。姫の料理は言うに及ばず、ワシのほうもそこそこいい出来でよかった。
 

 

 

 

 


「コラボディナー」

飲みながら 作りながらの コラボディナー
出来をごまかす ほろ酔い酒かな

12月22日(日)
今日は日曜日だが午前中はマンションの管理組合の総会。午後は「マツノデザイン店舗建築」さんと個人のお客さんを訪問。
 
早いものでワシの管理組合の理事長も任期満了。あっという間の一年だった。管理会社が何から何まで丁寧にしてくれるので本当に楽だった。本当に隅々まで行き届く配慮には頭が下がる。おかげで快適に暮らせるわけだが、これを当然と思わないようにせんといかんな。常に感謝だ。

夜はせっせと年賀状作成。恒例になったその年話題の人に扮するシリーズはマンネリ化してきたのでこのへんで路線変更ということにした。どんなシリーズになるかは年明けまで内緒。
 
「年賀状」

年賀状 済ませて肩も 軽くなり

12月18日(水)
車がテンちゃんになってから音楽はあまり聞かなかった。たまにクラシックを静かに流すくらいだった。テンちゃんのサウンドシステムはBOSEなのでせっかくならハードロックを聞いてみるかと今日Led Zeppelinを流したらその臨場感にビックリ!聞き惚れてしまった。それならあの曲はどうなる?この曲はどうだ?といろいろ聞いてみて、素晴らしいサウンドに浸ってしまった。更にイコライザーをいじって、King Crimsonは低音を強くした方がいいな、Queenは高音が欲しいな、Led Zeppelinは両方だな、などといろいろ試して遊んだ。
音楽ってのはスピーカーによって別の顔を見せるから本当に面白い


今日は「ヘアーショップ ムーヴ」さんでワカガシーラ坂本さんに髪を切ってもらった。坂本さんはもうすぐ結婚されるそうな!めでたしめでたし!そして家までゲットした上に赤ちゃんの誕生も近いらしい。いきなり全てを手にした男!すごろくで言えばいい目が出て一気に上がったようなもんだ。幸せは突然やってくるもんだな。
 
「坂本さん」

嫁もらい 職場の隣に 家を持ち
赤ちゃんできて すごろくあがり

12月16日(月)
中国鍼灸院」さんにて。 今年最後の詩はこれ。

「悟禅」

呉炳宇

年若未悟談禅易、 (年若く未だ悟らずして禅語るは易し)
年高少悟知禅難。 (年高く少し悟れば禅難しきを知る)
世間禅書千万巻、 (世間に禅書は千万巻あり)
禅外論禅更遠禅。 (禅の外にて禅を論ずるは更に禅遠し)
真假禅師本同母、 (真假の禅の師は本より同じ母なり)
悟空無我得密傳。 (空を悟り我を無くせば密傳を得ん)
 
(以下、えしぇ蔵的博多弁訳)

若くてなーんもわからん時は禅は簡単に思えるばってん
年とってちょっとわかってきたら禅が難しいてわかるったい
世の中に禅のことば書いた本はいっぱいあるばってん
禅の外におっていろいろ言うたっちゃ、禅は余計遠くなるばい
ほんもんもにせもんも禅は同じとこから出とると
空を悟って謙虚になったらわかってくるもんばい


今日はこの日記で呉先生のことを知って通い始めたという方と一緒になった。えらい感謝されて恐縮だった。ワシもちょっとは世の中の役に立ってるのか?

「無我」

世に迷い 未だ悟らぬ 四十代
無我に至りて 密傳を得ん

12月12日(木)
体重というのはトレーニングで簡単に減らせるが、体脂肪ってのはなかなか落ちないのでさすがに心折れそうになっていた。だが最近ようやく減少傾向を見せ始めた。やはり月間100kmランが効いてきたかな。結果が出始めると俄然トレーニングが楽しくなるんだなこれが。もっとやればもっと下がるかもと思ってしまう。まぁとりあえずこのまま1年間続けて、どこまで体脂肪が下がるか試してみよう。

「体脂肪」

永遠のライバル 己が体脂肪

12月9日(月)
夕べ、韓国映画の「殺人の追憶」の続編的映画「殺人の告白」を見た。「殺人の追憶」はかなり強烈なインパクトを残したので、続編がそれを超えるのは無理だろうと思ったが、いやいやいやいや、こっちもすごかった。どんでん返しまで持って行く展開も巧みだし、ハリウッド的エンターテイメント性もプラスして飽きさせない構成になっていた。
韓国映画は本当にレベルが高いと思う。
 
昨日の庭仕事の影響で今日は部分的に筋肉痛がすごい。今日は筋トレの日だが少し軽めのメニューにした。
 
「脚本」

演技より 脚本気になる 今日この頃

12月8日(日)晴れ
ちょっとした用事で昨日から一泊で緊急帰省。ついでに庭の剪定やら何やら、老齢の両親にはきつい仕事を手伝ってきた。
仕事を終えてちょっと時間があったので、久しぶりに幼稚園から高校まで一緒だった同級生(双子の女の子の姉?妹?)を尋ねた。何人かの同級生の消息を聞いてえらく懐かしい思いに浸った。あぁみんなどこでどういう人生を送っているのだろうか?思えばワシも対馬にいた期間より対馬を出た期間の方がはるかに長くなった。諸々の記憶が薄れゆくのは寂しいことだが、今日同級生に会って少し蘇った気がした。なんだか感慨無量だ。
 
「半人前」

子をおもふ 同級生見て 己が身の
半人前を おもひしるかな

12月4日(水)晴れ
今日のえしぇ蔵クッキングは「麻婆豆腐」だったが、久しぶりにうまくできた。姫のダメだしも出なかった。ワシもやればできるのだ。
 
1日の日曜日に姫と散歩してたらちょうど福岡国際マラソンのトップグループが走ってくるのに遭遇した。後で知ったがその中に尊敬する川内選手がいたらしい。もっとよく見ればよかった・・・。
この人は頑張ってる人間に勇気を与えてくれる人だ。今のあなたの頑張りは無駄にはならないよというのを生き方で教えてくれる。こういう強くてまっすぐな人もまだまだいるんだよな。素晴らしいの一言。
 
「おいしい」

「おいしい」の ただ一言が 聞きたくて

12月2日(月)晴れ
中国鍼灸院」さんにて。
今回の詩は呉先生が名作を解説してくれた。中国では「三国演技」の冒頭に挿入される有名な詩らしい。


「臨江仙」

揚愼

滾滾長江東逝水、 (滾滾長江東に逝く水)
浪花淘儘英雄。 (浪花は英雄を淘い儘す)
是非成敗轉頭空、 (是非成敗頭を轉ずれば空し)
青山依舊在。 (青山旧に依りて在り)
几度夕陽紅、 (几度か夕陽紅となり)
白髮漁樵江渚上。 (白髮の漁樵は江渚の上)
慣看秋月春風、 (秋月春風看るに慣れ)
一壺濁酒喜相逢。 (一壺の濁酒で相逢うを喜ぶ)
古今多少事、(古今の多少の事は)
都付笑談中。(都て(すべて)笑談の中に付す)

(以下、えしぇ蔵的博多弁訳)

ごーごーいうて長江は東に流れて行ってくさ
浪しぶきは英雄ば育てたばい
どっちが正しいの、どっちが勝ったの、考えたら虚しか
山は変わらんでずーっとそこにあると
夕陽は今まで何回も紅く染まって
漁師も樵も江渚の上で白髪になったばい
秋の月も春の風も見慣れて
酒飲んでぱーっと盛り上がったらくさ
昔からのいろんな出来事は
ぜーんぶ笑い話になるとたい


つまり人間の世界のどんなすったもんだも、悠久の時を超える自然の前では笑い話でしかないわけよね。
思えば後世の人間が酒飲んで楽しく語り合うために、歴史というものは積み重ねられていくのかもしれん。

 
「山月」

人の世の 是非成敗の 虚しきを
山月静かに 眺めおるかな