この日記は全てノンフィクションであり、登場する人物・団体名などは全て実在のものです。
1月
1月31日(日)晴れ
いつも2日目がメインなので3日目はいわばおまけ。そういう時にはまだ行ってない大物に行くべしということで、東西両本願寺に行くことにした。

戦国時代の末期、本願寺十一世法主・本願寺顕如が跡継ぎに選んだのは三男准如で、その寺院が通称西本願寺。正式には本願寺。浄土真宗本願寺派の本山。
それを不服とした長男教如が家康の許可を貰い開いたのが通称東本願寺。正式には真宗本廟。真宗大谷派の本山。
どちらも同じような造りで御影堂と阿弥陀堂があり、本山なのでそれぞれに重厚感があるが、西本願寺の方により重みを感じた。それもそのはず、東本願寺は何度も火災にあっており、今の建物は明治に再建されたということだった。


【西本願寺】


【西本願寺の唐門(国宝)】


【東本願寺】

両本願寺の比較が終われば後は買い物。まず錦市場をブラブラと。
そして昼食は毎度お約束の親子丼。今回は予定していた店がなんと貸し切りで入れず、急遽別のお店にタクシーで移動し、連続親子丼記録はなんとか維持できた。
その後また錦市場に戻り、近くでお茶してから京都駅へ。

回を追うごとにワシらの京都の旅もだんだん要領よくなり、余裕を感じるようになってきた。今回は初めて一眼レフのカメラを持たず、全てスマホで撮影した。あの重いカメラがなかったことが今回の余裕の一つの理由かもしれない。

さて、12ヶ月制覇まであと3回。次はいつ行くかな。

「異郷にあらず」

まどひなく みやこの路地を みぎひだり
もはやはるけき 異郷にあらず

1月30日(土)曇り
さて、メインの日。朝食後にJR奈良線に乗っていざ、宇治へ。っとその前に、一つ手前の黄檗駅で降りて、姫が行きたいというパン屋さんへ。
せっかく黄檗駅で降りたからには、是非寄って行こうということで、黄檗宗萬福寺へ。ここは日本三禅宗の一つである黄檗宗の総本山で、1654年に渡来した隠元禅師が1661年に開いたお寺。随所に中国風な建築様式が見受けられた。 それにしても境内の広さには驚いた。かなり見応えのあるお寺だった。


【萬福寺】


【萬福寺】

再びJRで一駅隣の宇治へ。ここは源氏物語の最後の十帖、通称宇治十帖の舞台。まずは宇治川と宇治橋を見ないことには始まらない。数々の名シーンで背景となる宇治川は思ったより広くしかも早瀬だった。


【宇治橋】

次は参道を通って、宇治の顔とも言うべき平等院へ。 数年前に大改装されたおかげでかつての美しさが再現されており、それは美しい姿で迎えてくれた。
平等院は永承7年(1052年)に藤原頼道が父道長から譲り受けた別荘を寺院としたのが始まりで、翌年に阿弥陀堂(通称、鳳凰堂)が完成した。それ以来いわば日本の象徴的建築物として静かに時を刻んできたわけだ。 しかし今迄自分のイメージにあったものとは違って、意外に小さくて驚いた。ここでかなり時間を使うと思ったがそれほど要しなかった。


【平等院  阿弥陀堂(鳳凰堂)】

鳳翔館というミュージアムには鳳凰堂内の壁に飛んでいるように配置された雲中供養菩薩像のいくつかの本物や、屋根にある鳳凰の本物があった。鳳凰堂の内部の壁も雲中供養菩薩像もかつては極彩色に彩られていたらしい。どれほど煌びやかなものであったことだろうか。

昼食後は散策。宇治川を渡って、宇治神社、弘法大師が開いた恵心院、曹洞宗最初の寺院である興聖寺、現存する最古の神社である宇治上神社とまわった。
歩いていると源氏物語に関する碑が彼方此方にあった。浮舟と匂宮の逢瀬はこの辺を想定して書かれたのだろうかと思いを馳せるのもまた一興。


【興聖寺】

宇治の最後は源氏物語ミュージアム。物語の舞台を再現したコーナーは当時の生活を連想できて興味深いものがあった。 浮舟のショートムービーを見たり、図書室の資料を見たりしてると、また源氏物語を読み直してみたくなった。谷崎潤一郎訳の源氏物語を読んだのはもう何年前だろうか。格調高い文章だったが読破にはかなり時間がかかった。再度読むとしても今度は別の人の訳にすべきかな。

宇治を後にし京都駅に戻ってからお茶して、ホテルで休憩してから夕食へ。
夕べは和食だったが今日はイタリアンの「イカリヤ プチ」。またしても姫セレクトなので抜群の味。今日はたっぷりワインを飲んだ。かなり満腹&ほろ酔いでホテルに戻った。

「うき舟」

おもふより みなもみだれし うじ川の
瀬はうき舟の おもひのごとく

1月29日(金)雨
今日から京都。12ヶ月全ての京都を楽しむ企画の今回は9回目。前回は「伏見を楽しむ」をテーマに2月に来たが、今回は1月。テーマは「宇治十帖の舞台を歩く」ということでメインを宇治にした。
昼まで仕事して、午後の新幹線に乗った。仕事の疲れがあったのか、乗ってすぐに爆睡。結局ほとんど寝てる状態だった。 ホテルは前回と同じホテル近鉄京都。京都駅から出る必要ないし、きれいで快適だからすっかりお気に入り。
到着が既に夕方なのでしばらくホテルで休憩してから夕食へ。 初日の夕食は京都駅八条口から歩いてすぐの「燕(えん)」という和食のお店。姫セレクトだから期待してたが、期待をはるかに上回る素晴らしさだった。 本当に京都では料理人の素晴らしい仕事を堪能できる。美味しくて美しい。お酒もすすんで至福の夜になった。 明日は宇治へ。

「旅路」

ゆき慣れて 旅路みじかき みやこかな

1月25日(月)雪
今日も雪降りやまず。路面がとてもノーマルタイヤでは走れそうにないので、今日は電車で仕事へ。そうは言ってもこの雪でキャンセルが相次いで、結局1社行っただけで帰って来た。駅までの往復がめちゃめちゃ寒かった。
こんな福岡の光景は見たことない。まるで雪国だと姫に言ったら、北陸出身の姫曰く「雪国では道路に雪は積もらない」だそうな。なるほど雪国では道路の雪はすぐに溶けるしくみになってるんだな。いかに福岡に雪への備えがないかということだな。
だがこれは貴重な経験だ。おそらく次はまたずっと先のことになるんだろうな。ワシらがもうそろそろ人生お疲れ様という頃かな?

「寒気」

見てくれも 構わぬ寒さ ニット帽

1月24日(日)雪
昨夜から降り続いた雪は朝には福岡を真っ白にしていた。なんと40年ぶりという寒波らしい。スキー場でもないのに氷点下の温度を経験するとは驚き。
とても車を出せる状況ではないので一日読書。久しぶりに生産性ゼロののんびりとした時間を過ごした。

雷山千如寺」の和尚さんが写真を送って下さったので掲載。雷山は雪国だ。



今読んでるのは半藤一利の「幕末史」。ペリー来航から西南戦争終結までを詳細に順を追って解説している。これがまた異常に面白い。小説に描かれる歴史ではなく、本当の歴史がわかる。そして自分の歴史知識の中のミッシングリンクを補うこともできる。なんともありがたい本を書いてくれたもんだ。
歴史小説をたくさん読んで歴史が好きになった後、おそらくこう思う人は少なくないと思う。「一般にこうだったと言われているが、本当はどうだったのか?」。この本はまさにそこを教えてくれる。
徹底的に調べ上げてこういう作品を書く人は読者の歴史認識を改めるという大きな偉業を成し遂げているわけで、本当に感謝しながら読むべきだなと思った。

「雪」

夜半過ぎ しばし見惚れる 白一面
夢か現か 音なき世界

1月11日(月)曇り
ここ数日姫が体調を壊しているので連休の登山はお預け。今日は映画に行った。前から見たいと思っていた「ブリッジ・オブ・スパイ(原題:Bridge of Spies)。冷戦時代の米ソのスパイと捕虜の交換を成功させた弁護士の実話。実に面白かった!終わった時にいい映画を観た時のあの充足感を感じた。
それにしても実在したジェームズ・B・ドノバンという弁護士の功績は計り知れない。男として大きな仕事を成し遂げて多くの人、そして自分の国に貢献するというのは最高の名誉だ。本人もこれ以上ない達成感を得たことだろう。なんとも羨ましい生き様だ。
蛇足だが60年代のアメリカの再現がリアルだった。街中に溢れる旧車にちょっと感動した。

「映画」

隠された 歴史に学ぶ ものもあり
映画の功績 これも一つや

1月8日(金)曇り
年明け早々パソコンも不動産も結構忙しい。良い感じだ。このまま1年ずっと忙しいことを祈りたい。
一昨日15kmラン、昨日も15kmランで今日は筋トレ。メニューを改善してから非常に効率よくなった。

[通常トレーニングの日のメニュー]
プッシュアップ  60回×1セット 20回×2セット
オルタネイトダンベルカール 左右各10回×3セット
ダンベルベントオーバーローイング 10回×2セット
ワンハンドローイング 左右各10回×2セット
アブローラー 10回×4セット
プローンボディアーチ 20秒×3セット
ストレッチ

[タバタ式トレーニングの日のメニュー]
プッシュアップ(胸・腕)
アームカール(腕)
フラッターキックス(腹)
ダンベルベントオーバーローイング(背)
レイズドフィートプッシュアップ(胸・腕)
ハンマーカール(腕)
ストレートレッグクランチ(腹)
ダンベルスクワット(足・腰)
ストレッチ

[ランの日のメニュー]
ラン10km〜20km
ストレッチ
ランは月間合計100km以上 。


だいぶシンプルになった。なにせアブローラーの効果は絶大だ。

「結果」

ライザップ 2ヶ月 ワシは早十年

1月3日(日)曇り
昨日は走り初めで10kmラン。そして今日は登り初めということで別府の「鶴見岳」に登りに行った。 「鶴見岳」とはなぜかなかなか縁がなく、これまで悪天候や渋滞などで3度も見送った。ようやく4回目にして行くことができた。
山の本ではそうハードではなさそうに書いてあったが、登ってみるとなんのなんの、久しぶりに山に登る時に「きつい」と感じた。この山は海抜0mの海岸から頂上まで一気に登るというイベントがあることで有名だが、ワシらは中腹ぐらいから登ったにも関わらずかなりきつかった。0mからはちょっと厳しいものがあるなと思った。
ロープウェイで登れる山なので頂上にはコートを着た人が歩いているというちょっと異様な風景。観光客的な人々の目を気にしつつ、新春恒例のジャンプもしっかりやってきた。今年は星に帰るイメージで飛んでみた。



別府湾を見下ろすパノラマは素晴らしかった。絶景を眺めつつ、 普通の山ではありえないベンチとテーブルでラーメンを食べて帰って来た。



下りた後はすぐ近くの堀田温泉の「夢幻の里 春夏秋冬」という立ち寄り温泉で汗を流した。この温泉が実に面白かった。人里離れた山の中で白濁した湯に浸かるというなんだかワイルドな雰囲気が気に入った。足の疲れもかなり癒された。
そんな感じで今年も山登るべしと気合を入れた一日。

「鶴見岳」

湯けむりを 数えて見るや 鶴見岳

1月1日(金)晴れ
謹賀新年。2016年の幕開けはまさかの霧!もしかして霧の合間に初日の出が、と思っていつもの高宮の浄水場の所まで登ったがやはり一面霧だった。去年は雪だったし、ばっちり拝める機会もなかなかないもんだ。

ワシらの2016年第1日目は買い物と映画。欲しかった掃除機「エルゴラピード」をついに買った!これで掃除が楽しくそして楽になるぞ。
映画は「スター・ウォーズ」。思い起せばワシらが小学生だった1977年にこのシリーズが始まった。あれから38年!ハン・ソロとチューバッカが登場したシーンはさすがに感動した。映像技術も当時とは比べものにならないレベルに達しており、そういう面では非常に楽しめた。
だが・・・ことストーリーの話になるとなんとも・・・突っ込みどころ満載。でも逆にそれが面白かったりもした。それにしても簡単な筋書き(これってエピソード4とほぼ同じパターンでは?)だった。
まぁ、エンターテイメントなんだから頭からっぽにして純粋に楽しめればそれでよしということで。

さてさて、2016年はどうなるのか?全く予想はできんが内心非常に期するところがある。勝負の年になるだろう。やれるだけやるしかない。

「進む」

いずれとも わからぬ先の 出来不出来
座して憂えず ただ進むのみ