この日記は全てノンフィクションであり、登場する人物・団体名などは全て実在のものです。
8月
8月31日(日)晴れ
今日で8月が終わりだが、もうとっくに9月に入っているような気がしていたので逆にまだ8月だったことが意外だ。

久しぶりにまた小説を投稿しようと思って今日一つ作品を印刷して封筒に入れた。明日投函の予定。性懲りもなくという感じだ。だがトライする回数を増やさないとチャンスを得る確率も上がらないからな。それにトライして駄目より、トライしなかったことの方が余計に後で苦しむことになりそうだから、後の苦痛を減らすためにもトライしとかないとな。

今日は時間があったのでみっちり筋トレした。トレーニング方法を変えてから効果が上がっている感じがする。アームカールで10回×2セットしかできなかったウェイトが6セットできるようになった。飛躍的だ。もう少し慣れたらウェイトを少し増やしてみよう。
ランは今月は115km。8月にしては上出来だ。さて、いよいよ走るのに最適な季節が来るゾ。

「夢」

儚くも 追うてなんぼの 夢なりき

8月29日(金)雨のち曇り
今日は「システムハウス」さん、「ユーキハウス」さんとまわって、昼から福津へ。

福津市のMさんが引退後に趣味として写真を始められて何年だろう?まだそんなに長いわけではない。それなのになんと今年の県展に入選されたから驚いた。
才能は使われることを静かに待っているものだ。Mさんの場合は引退後に趣味としてそれが呼び出されたわけだ。全くの素人からあっという間に腕を上げてついに受賞するに至った。要するに持っている人はそれを使えばすぐに結果が出るということだ。素晴らしいことだ。
マラソンもすぐに速くなる人がいる。筋トレもすぐにマッチョになる人がいる。文学も応募すればすぐに受賞する人がいる。要するにそういう人は持っていたんだな。籠に入っていたそれを自由に羽ばたかせてみると予想以上に高く飛んだということだろう。ワシのような人間から見ればただ羨ましいの一言だ。

ヘアーショップ ムーヴ」さんでワカガシーラ坂本さんに伸び放題の髪をスッキリ切って貰った後、I本さんの自宅でパソコンの指導をした。
I本さんの詩の原稿を読ませてもらってまたしても羽ばたく才能を目の当たりにした。こんな詩はワシにはとても書けないと思った。あぁ何かワシにも一つぐらい秀でたものがないものか。

I本さん: 「神宮君は一つだけ大事な物を選ぶとしたら何選ぶ?俺はこれだな」
ワシ: 「ウォークマンですか?」
I本さん: 「うん。これが一番大事だ。いつでも音楽聞けるからな」
ワシ: 「私は何でしょうねぇ。別に何も執着はしてないですけどねぇ」
I本さん: 「車か?パソコンか?」
ワシ: 「いえいえ。パソコンなんてあんまり好きじゃないですよ(笑)」
I本さん: 「そうか。はははは」
ワシ: 「じゃあ、本を何か一冊選ぶとしたら何ですか?一冊だけ」
I本さん: 「ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』か、ランボーの詩集だな」
ワシ: 「やっぱそうですか。私も『カラマーゾフの兄弟』ですね」
I本さん: 「まぁ決まりだな」
ワシ: 「これから先、『カラマーゾフの兄弟』以上の小説が出ると思います?」
I本さん: 「いや、出ないだろうな」
ワシ: 「ですよね」

イタリア語修行で一つの目途がついたら、「カラマーゾフの兄弟」をもう一度読んでみようかと思う今日この頃。

「才」

時を待つ 才は静かに 籠の中

8月28日(木)雨のち曇り
今日無事にお袋は退院した。昼頃に迎えに行って、そのまま空港まで送って一緒にランチしてから別れた。すっかり元気になったので本当に良かった。
それにしてもお袋のあの陽気で人なつこい性格を見てると羨ましくなる。ほんの数日の入院で医者も看護士も同じ病室の人もみんな友達にしてる。お袋のひょうきんさに向こうも釣り込まれるんだろう。ワシもあんな性格だったらもっといい人生になってたかもしれんな。

夜は10kmラン。走ってる時に感じる風はすっかり秋の風だから驚いてしまう。もう夏は終わってしまったようだ。というか、結局本格的な夏は来ないで終わってしまった。季節を一つとばしたようでなんとも変な感じだ。

春からこっち、毎日イタリア語を勉強してるが、全く上達しない。ざるで水を汲むかのように頭に何もたまらない。こんな調子でいいのだろうか?いつかは話せるようになるのだろうか?とにかくやめることだけはせずに、何年も粘ってみようとは思う。そうすればいくらワシのようなアホでも少しはなんとか形が見えてくるだろう……と信じている。

「風」

文月の 暦残りて 秋の風

8月25日(月)曇り時々雨
今日はお袋の手術の日。朝から病院に行き、手術の間もずっと待機してたのでたいがい退屈した。姫ともえちゃんも来て、3人で待合室でぼーっと待つのみ。
手術は無事に成功。後は術後の様子次第で退院の時期が決まる。麻酔が覚めたお袋はワシらを見てニコニコ笑っていた。まずまず、安心かな。

「晩夏」

母のこと 無事にて夏も 終わりけり

8月22日(金)晴れ
久しぶりの晴れ。日差しとはなんとありがたいものか。

今日からお袋が入院ということで朝空港まで迎えに行った。そのまま病院へ。今回も無事退院できればいいのだが。なにせもう歳だからな。こういうことがあると毎回冷や汗が出る。
入院の手続き万端終わらせて、主治医の話を聞いてから仕事へ。

夕方はこの天気を逃す手はないということで10kmラン。これでなんとか今月も100km達成!一番心配していた8月を乗り切ったので安心した。しかし暑さではなく雨に邪魔されたのは想定外だった。

「世話」

離れをり ありがたきかな 母の世話

8月18日(月)曇り
連休明けはまず中国鍼灸院」さんへ。

「東方哲理」

呉炳宇

釈迦経災難後悟、(釈迦の経は災難の後に悟る)
孔子論善人先行。(孔子の論は善人が先行す)
老子道上善若水、(老子の道は水のごとしを上善とす)
人家世黙忍寛成。(人家世は黙認し寛にして成る)

(以下、えしぇ蔵的博多弁訳)

お釈迦様の教えは災難にあったときにありがたみがわかるもんばい
孔子の教えはよぉでけた人間しか実行せんもんばい
老子の教えは水んごとなるようにしかならんて言うとるばい
人も家族も世の中も黙って我慢して寛大になりゃよかごとなるもんばい


今日一緒になった患者さんはワシの日記を毎日チェックしてくれているということだった。ありがたい話だ。呉先生が「どんなところが面白い?」とかいろいろ質問していたが、その答えがワシには大きな励みになった。
ここ最近になって自分の文学の才能のなさにようやく気付いて絶望していた。懸賞は何度出してもかすりもしないし、同人では酷評されるし、自分でも過去の作品を思い返してみてあぁやっぱり下らないと思ったり、とにかくモティベーションが最低の状態になっていた。そんなワシの書くものでも楽しみにしてる人がいるということを今日気付かされた。呉先生も行くたびに「必ずうまくいく。まず信じなさい」と言ってくれる。こういう人たちの期待を裏切っては申し訳ないと思った。
ということで、久しぶりにまた何か書いてみようという気持ちになったんだが、さて何を書こうか。

「水のごとし」

生きる道 水のごとしを 善しとする
老子の教え 今ぞ染み入る

8月16日(土)雨のち曇り
午後から九州国立博物館で開催中の「クリーブランド美術館展」に行った。アメリカのオハイオ州にあるクリーブランド美術館は全米屈指の日本美術コレクションがあるらしい。今回その一部が里帰りしたわけだが、平安から明治までの幅広いコレクションを一気に楽しめて大変感銘を受けた。
こういう海を渡った日本の作品を里帰りさせるという企画は非常にいいと思う。世界中に散逸しているものを鑑賞するにはいい機会だ。国内の美術館でどんどん企画してほしいと思う。

「里の土」

雪村の 龍虎も恋ふや 里の土

8月15日(金)雨
今日は姫だけ仕事なのでワシが晩飯当番。今回は「ナスとツナのパスタ」。初めて参照したレシピだったが、仕上がりは自分でも「お!うまい!」と思ったほどの上出来。姫の賛同も得て殿堂入り決定。簡単だから時々作ろうと思う。

最近自分で作る時はパスタを筆頭にイタリア料理が多い。イタリア料理は作るのも楽しい。思えば今までいろんなイタリア料理を食べたが、苦手なものは一つもなかった。やはり何かフィーリングが合う気がする。移住しても食生活は全然大丈夫かもしれない。

それにしてもこの雨にはうんざり。

「おいしい」

おいしいと 言われてその日は すべてよし

8月14日(木)曇り一時雨
連休中に1度は山に登ろうということにしていたが、どうもずっと天気はすっきりしないとの予報。ならばもう早いうちに強行突破するかということで、今日は荒平山から油山への縦走往復。
早良区の方から荒平山へのコースは短く、ワシらは35分ほどで登った。そこでまたサイラーで買ってきたパンで昼食。かすかに霧雨が降っていた。
お腹を満たした後で油山へ。いろんな人のブログにこの縦走は結構きついと書かれていたので覚悟してチャレンジしたが、なるほどなかなかのハードさ。油山到着時は結構疲れていた。
さすがに天気が悪いからか他に一人しか登山者を見ない寂しい山道を降りる間に雨が降り出したので合羽を着て久しぶりの雨中行軍。合羽がサウナスーツのようで汗が出る出る!
2時には登山口に戻ったが、今回はなかなかの疲労度!帰って体重測ったら63キロ台だった。体中の水分を奪われたような感じだった。

「富士の苑」で汗を流してから帰宅した。夜のビールはことのほかうまかった。





「山の顔」

青天に 見るがすべての 顔ならず
雨もまた山 霧もまた山

8月13日(水)晴れ

今日から5連休。ちょいとゆっくりさせてもらおうと思うが、どうせそれはできもしない貧乏性。何かやってないと落ち着かない。今日も5時半起床。午前中掃除と勉強。午後からは自転車で姫と天神デート。帰ってから少しゆっくりしただけで、夜は姫と5kmラン。やっぱり何か慌ただしいワシの1日。
常々、失ったお金はまた稼げばいいけど、失った時間はどうしようもないと思っている。だから時間を無駄にすることが一番嫌いだ。この5連休も自分で忙しくしてしまいそうだ。

「時」

才のなき
者の せめての 財は時

8月9日(土)曇り
今日は「雷山千如寺」さんの夏の恒例行事「千日観音祭」の日。台風の影響で雲が多く、雷山は霧が発生して気温が低かった。ワシも長いこと取材しているが、こんな肌寒い「千日観音祭」は初めてだ。いつもうだるような暑さだから嘘みたいだった。
だが荒天にも関わらず御堂の中に入りきれないほどの人が集まった。まったくこの地域の人たちの信仰心には頭が下がる。
今まで「千日観音祭」ではいろんなミュージシャンが特別ゲストとして参加して御堂で奉納演奏をしたが、今年はなんとはるばる西アフリカはブルキナファソから、バラフォンという民族楽器の演奏者ムッサ・ヘマさんが来られて奉納演奏を行なった。
バラフォンというのは木琴の下にたくさんの共鳴用の瓢箪がぶら下がったような楽器で、とても不思議な音が出る。ずっと聞いていると幻想の世界に誘われるような心地よさを感じる。ムッサ・ヘマさんの演奏はそれは素晴らしいもので、民族や伝統の見地から演奏する音楽というものの深さに非常に感動した。
しかし演奏の途中でなんとブレーカーが落ちるというハプニング!御堂の中は真っ暗になったが、なんとムッサ・ヘマさんは何事もないかのように全く滞りなく演奏を続けられ、無事に演奏は終わった。さすがプロは違うと思った。
今年もこうして無事に「千日観音祭」は終了した。いつもこの日には夏の峠を超えた感じがするのだが、今年は暑くなかったのでどうも季節感が今一つしっくりこない。



「伝統の音」

伝統の 音はいずこで 響けども
こころ動かぬ 民はあらざり

8月8日(金)曇り
ここ数日はずっと天気が悪いので雨の間隙をついて走ってる。今日も夕方は少し陽がさすくらいの小康状態になったのですかさず10km。これで今月もなんとか50km。

今回の台風もそれていったが、どうも台風というものが北部九州を敬遠しているような感じさえする。最後にまともに通過したのはいつだろう?子どもの頃は毎年でっかいのが来て、懐中電灯や蝋燭を用意したり、おやつを買いこんだりして籠城の準備をするのが楽しかったものだが、もう気候自体が昔と違うのだろうか?
そういえば停電というのももうしなくなったな。いいことも悪いことも、いろんなことが子どもの頃の状況と変わってしまった。

「台風」

台風の そなえ楽しき いまむかし

8月4日(月)雨のち曇り
さて8月だ。まずは「中国鍼灸院」さんから。

「前後」

呉炳宇

希望在持続之後、(希望は持続の後にあり)
努力在機会之前。(努力は機会の前にある)
才能在学習之後、(才能は学習の後にあり)
仕事在収入之前。(仕事は収入の前にある)

(以下、えしぇ蔵的博多弁訳)

希望があるのないの言う前にまず続けなつまらんたい
チャンスがあるのないの言う前に努力せなつまらんたい
才能があるのないの言う前に学習せなつまらんたい
収入がどうのこうの言う前に仕事ばせなつまらんたい


今回は実にわかりやすい。読んでそのまま。不平不満を言う前に自分が順番間違えてないか考えなさいということだな。いいねぇ。ストレートだねぇ。

「前後」

前後知る 努力は機会の 前にあり