この日記は全てノンフィクションであり、登場する人物・団体名などは全て実在のものです。
2月
2月25日(土)晴れ
Facebookの投稿数が2015年に比べて3分の2に減ったというニュースを見た。そのコメント欄には、幸せ自慢的な投稿の多さにうんざりしてやめたというようなものがたくさん寄せられていた。ワシも普段からFacebookの投稿内容に疑問を感じつつあったので、コメントを見てやはりみんな同じこと考えてるんだなと思った。
自分が精神的に苦しんでいる時にFacebookを見ると、怒涛のごとく押し寄せる他人の幸せ自慢の圧力に追い込まれることもある(自分が充実している時には気にならないんだが)。
そうは言っても有意義な情報もたくさんあるのでやめるのも惜しい。それで最近は表示する投稿を極力絞るようにしている。
表示するのは仕事のお客さんの投稿、政治経済等に関する意見の投稿、尊敬する人の投稿、F1、NFL、イタリア、車、料理、文学、不動産など自分が興味あることに関する投稿。これだけに絞ってる。それでも結構な情報量だ。
自分が投稿するのも最近は「ESEグルメ」の新規紹介店、「蔵書」の書評、自分の経験をもとに感じたことを書いた時の日記だけにしようと思ってる(たまにくだらないことも書くが)。

まぁ使い方次第ってことだな。

「SNS」

情報も 取捨選択の SNS

2月14日(火)曇り
とりあえず今日退院。治療のための入院は3月になりそうだ。
そもそもワシの腫瘍は「動静脈奇形」といって、顔の部分で動脈と静脈が直接つながっているという普通じゃ考えられない奇病だ。生まれつき持ってるはずなのに、稀に成人してから腫れてくるケースがあるらしい。
動脈と静脈が繋がってしまうとその部分は激しく「拍動する。顔にもう一つ心臓を持ってるような状態だ。このまま放っておくと本来の心臓に負担がかかって心不全で死ぬらしい。
「塞栓硬化療法」というのは腫瘍の血流を止めて、余分な血管をつぶして腫れを治すというもの。まず脳神経外科でカテーテルを使ってアロンアルファみたいなものを流して血流を止めてしまう。そして2日後に形成外科で一つ一つ針で血管をつぶしていく。
一度で全部はできないようで、様子を見ながら数ヶ月おきに数回この治療をやることになりそうだ。治るなら何回でもしますがなって感じ。

生まれ持った腫瘍であることをお袋は非常に気に病んで、顔を見るたびにワシに謝る。防ぎようがない奇病なのに母親に何の責任があろうか?それを言って慰めはするが、時には涙まで流す。この腫瘍で一番苦しんでいるのはワシではなくお袋だ。早く治して安心させてあげないといけない。

「母」

我が重荷 母も背負うと 知るつらさ

2月13日(月)晴れ
今日から一泊二日で頬の腫瘍の検査入院。入院は8年前の九大以来。あの時は入院に必要なものを自分で用意して持って行ったが、今回は”手ぶらで入院セット”なるものがあって、着替えの下着とスリッパだけ持って行けばあとは何もいらない。パジャマすらいらない。便利なもんだ。

病室に案内された後はいきなり風呂。そしてまずはCT検査。これは5分ぐらいで終わった。一度病室に戻ってから、今度はカテーテル検査。これは1時間くらいかかった。
問題はこれからだ。カテーテル検査の後は4時間絶対安静。管を通した方の足を動かしては行けないので仰臥したまま。九大の時は腰が痛くて閉口したが、これはワシが両足動かせないと思い込んでいたせいもあって余計に苦しむはめになったが、今回は片足動かせることを知っていたのでだいぶ苦痛は緩和された。

4時間つぶすには映画が一番だ。それも長いやつ。九大の時は「大脱走」を観た。今回は「ゴッドファーザー」を持って来た。
だがしかし!DVDに傷がついていたのか、一箇所だけ見れなくてそこだけとばした。しかもそれがこの映画の最も有名なシーンだ。マイケルが初めて人を殺すシーン。食事している相手2人を銃で殺す前の緊張したマイケルの表情が絶賛されたあのシーンだけが見れなかった。どういうこと?どんだけついてない?

夕方、カテーテルから解放されてから夕食。 あとは本読んだり、DVD観たり。久しぶりにのんびりした。

検査の結果は塞栓硬化療法で治療可能ということだった。最後の望みが現実化してきそうだ。

「賭け」

賭けるのみ 他に手はなし 道はなし

2月12日(日)晴れ
1ヶ月に100km以上走り、週に2回筋トレをやって、間食もせず、お酒は週末だけ、という生活を何年も続けているにも関わらず、ワシの体脂肪率は高い。ワシほど努力が形にならないケースも稀だろうと思う。
体脂肪率を下げるには下半身を鍛える方がいいという情報を得て、これまでのメニューに加えて毎朝スクワットをすることにした。とりあえずこれを3ヶ月やってみて結果をみてみようと思う。
まぁそれはともかく、BCAAのおかげか毎日異常なくらいに元気だ。あまりに効くのでこれもしかしてドラッグの一種ではないのか?と不安になるくらいだ。変な副作用が出ませんように……。

「体脂肪」

ため息も つき飽きるなり 体脂肪

2月6日(月)晴れ
食べ物にもその時その時のモードがあるが、ワシの場合本にもそれがある。純文学モード、歴史モード、推理モード、女流文学モード、SFモード、海外純文学モードなどなど。
それで久しぶりに「
新田次郎の山岳モード」になったので一冊買ってきた。「槍ヶ岳開山」。面白かったので一気に読み終わった。いつもそうだが新田次郎の山岳ものを読むと無性に山に登りたくなる。山はきついし、暑いし、寒いし、常に苦しみは伴うけど、頂上に立てば全て帳消しになる。山岳ものを読むと主人公の感じるつらさも喜びもわかる。その一体感がなんともいえない。
とりあえず3月末に南九州の山に登る予定なのでそれが俄然楽しみになってきた。

「新田次郎」

読みながら 一緒に登る 新田次郎