この日記は全てノンフィクションであり、登場する人物・団体名などは全て実在のものです。
11月
11月24日(日)雨のち晴れ

午前中はジムで筋トレ。久しぶりなのでみっちりやった。

ランチは「クリスティーズ」で生パスタとピザを食べたが、これが実にうまかった。またしても徒歩圏内に普段気軽に行けるお店を見つけた。ここのランチは絶対お得。次回はパスタ大盛にする予定。

午後は「マキイ」の創業40周年記念祭へ。いろんなものが安かった。そして試食がたくさんあって、どれも説明を聞くとついつい買いたくなるものばかり。塩辛のコーナーとパンのコーナーで造り手の思いを聞かせてもらって、感動して買ってきた。
塩辛はさっそく夜に日本酒のおともに。もう最高にうまかった。これは本当に絶品。通常の塩辛は塩分が強すぎてほんのちょっとしか食べられないが、これはあっさりしてしつこくないのでじっくり楽しめる。今までで一番うまい塩辛だった。



その他もろもろ、姫の手料理で宴。ワシは日本酒の「繁枡」のにごり。姫は米焼酎の「女将桜」。



「試食」

造り手の 思いを聞けば 籠入る

11月22日(金)晴れ

Queenの曲の中で一番好きなのは「The Fairy Feller's Master Stroke」。これは初めて聞いた子どもの頃から一貫して同じ。あのチェンバロの響きで始まるバロックとハードロックが融合したような荘厳でかっこいい曲は今でも初めての時のように聞いてて陶酔する。

https://youtu.be/IGNILpVcgz4

学生の頃、一体どういうことを歌っているのかと歌詞を訳してみたが、全く訳わからない内容だった。これはフレディお得意の幻想的な物語の世界を文学的に歌っているのだろうと勝手に解釈してすませていた。
ところがその後、重大な発見をして歌詞の内容が一気に理解できた。この曲はリチャード・ダッドというイギリスの画家が描いた絵の内容をそのまま説明しているのだ。 Fairy Fellerという木こりが新月の真夜中に斧で木の実を割るところを、いろんな妖精たちが見に集まってくるという内容で、
まさに絵の中の様子が歌詞になっていることがわかった時には鳥肌が立ったのを覚えている。



このリチャード・ダッドという画家は精神異常者で、父親をナイフで殺害している。その理由が「中にいる悪魔を殺すため」と言ったらしいからぞっとしてしまう。 しかし彼の作品はとてつもなく素晴らしいものばかり。この「The Fairy Feller's Master Stroke」はロンドンのテートギャラリーにあるそうだが、絶対にいつか見に行こうと思う。

それにしても絵画の作品の世界をハードロックで表現するなんて、かっこよすぎる。やっぱりフレディー・マーキュリーは天才だ。

「The Fairy Feller's Master Stroke」

新月に 妖精集い 息をのむ
きこりの神業 狂気の芸術

11月17日(日)晴れ
午前中はひたすら庭仕事の続き。全身筋肉痛になった。

お昼を食べてから、お寺で行われる合同法要へ。10組の参加だった。かなり時間がかかるだろうから、もしかすると帰りの飛行機に間に合わないかな?と心配していたら、なんと30分で終わった。はやー。
頂いた卒塔婆を親父の墓前に置いて全て終了。

4時半の便で福岡に戻った。夜は鍋料理。とにかく庭仕事の疲れがすごいので早めに寝た。

「一周忌」

飛び立ちて 父はいずこや 一周忌 

11月16日(土)晴れ
親父の一周忌で町の合同法要に参加するために対馬へ。
早いものだ。親父が亡くなってもう一年。こうやって楽しいことも悲しいことも、猛烈なスピードで過去になっていくわけだな。

2便で福岡を発ち、午前中に実家に到着。 お昼も近かったので、おかんを連れて万関橋そばのレストランへ。海を見ながらランチした。

2時頃自宅に戻った後は、今年1月に亡くなった同級生のK君の霊前に線香をあげるために根緒のK君の実家へ。道がわからなかったので、親父の初盆の時に世話になった後輩のS君に連絡して連れて行ってもらった。
K君の霊前で手を合わせて、お母様と少しお話しさせて頂いた。遺影を見てると子どもの頃の思い出がよみがえった。わずか50年のK君の人生。まだこれからという時に。人間の一生なんてあっけないもんだ。

帰宅してからはひたすら庭仕事。伸び放題の庭木の剪定。十分筋トレ代わりになった。

夜は姉夫婦も来て焼肉パーティ。かなりの量食べて飲んだ。

「遺影」

おもひでを さそふや 友の遺影かな

11月14日(木)晴れ
ウンベルト・エーコの大傑作「薔薇の名前」。ずっと読んでみたくて、いつもヤフオクで検索しながら、安いの出ないかなと思っていたら姫が誕生日にプレゼントしてくれた。

いろんな推理小説を読んできたけどこれは最後のとっておきぐらいに考えてたので、ゆっくり読もうと思っていたのがついつい一気に読んでしまった。そして思った。これは推理小説ではなく、推理小説の要素もある文学小説だなと。 ただどちらのジャンルに分類されたとしても大傑作には間違いない。世界中で1000万部以上売れたというのも納得できる。

いやいや、本当に圧倒された。



「大傑作」

大傑作 知のたくらみとは まさにこれ

11月12日(火)晴れ
雷山千如寺」さんは紅葉がピークにさしかかろうとしている。週末にはもうピークを過ぎるかな?ワシが行った時は閉門間際だったが、結構参拝客が多かった。
秋もクライマックスということか。



「大楓」

年ごとに 違う紅なり 大楓

11月10日(日)晴れ

午前中は仕事。昼前に帰宅。
姫と福岡市美術館の2階のレストラン「プルヌス」へ。かなり待たされるということだったので、その間に先日の「ギュスターブ モロー展」の半券で入れる常設展示を見に行った。
またダリやシャガールやウォーホールが見れたし、今回は仙高フコレクションも見れたのでかなり得した気分。2階と1階両方鑑賞して、レストランへ。
公園を見下ろしながらランチした後は、六本松で買い物したり、赤坂をウロウロして帰宅。

今日は「福岡マラソン」だったので、明日から大濠公園のランナーは減るかな?

「仙香v

仙高ノ 笑顔もらった 日曜日

11月9日(土)晴れ

いつものように早起きして周囲を散歩。
若かりし頃、二人で湯布院に来た時に泊まった「くぬぎ屋」を見に行った。変わらぬたたずまいになぜかホッとした。まさにこの宿からワシらの旅遍歴は始まった。感謝すべき宿なのだ。

それにしても「金門坑。」は敷地内のどこを撮影しても絵になる。写真を撮らずにいられない場所があちこちに。建てた人のセンスはすごいと思う。







散歩から戻って、共同の露店風呂に入った。湯につかりながら見上げる由布岳は最高だ。まだ一回しか登ってないのでまたチャレンジしようと思う。



朝食は和食。これまた美味に満足。きれいにたいらげるとさすがに満腹。昼までに腹が減りそうな気がしないほど。

10時過ぎにチェックアウトして宿を後にした。帰りはすぐに高速に乗り、寄り路せずに福岡へ。
姉貴、もえちゃん、姫とそれぞれ用事があるので空港で解散し、ワシとおかんだけ兄貴の施設に行った。
その後、空港で姉貴と合流。おかんと姉貴は対馬へ帰った。

今回のようなみんなでおかん孝行をする旅はいいアイディアだと思った。何人もいればおかんの介護も分担してやれるから他の家族も楽しめる。おかんも賑やかなほうが楽しいだろうし。
また行こうねというとおかんは嬉しそうだった。

「由布岳」

由布岳を 見上げ湯の中 一人だけ

11月8日(金)晴れ

姉貴と相談しておかん孝行ということになって、湯布院一泊旅行を企画した。 おかんも驚くいい宿に泊まろうということで、親父の遺産を使わせてもらって、自分じゃとても行けない高級宿に泊まることにした。

ハコレンで大きなレンタカーを借りて、おかん、姉貴、もえちゃん、そしてワシと姫の5人でいざ出発。
すぐに湯布院というのも味気ないので、玖珠で高速を降りて小国方面へ。かなり評判のいいそばや「そば処 よしぶ」へ。評判通りの味とボリュームで大満足。驚異的なコストパフォーマンスだった。



その後、長者原方面へ。途中、橋の上から紅葉を堪能。そして長者原の駐車場で、赤い山々を撮影しまくり。 くじゅうの紅葉は素晴らしい。思えば何度も来てるのに紅葉を見に来たことはなかった。くじゅうの素晴らしさをまた改めて実感した。





そして久しぶりに通るやまなみハイウェイで一路湯布院へ。本日の宿に無事到着。
思い切って選んだ高級宿は、「金門坑」。低い石垣に囲まれた一軒家が点在して、小さな村のような造りになっていた。 ワシらの部屋はリビング、洋風、和室とあり、内風呂は半露天風呂。モダンな雰囲気で、こんな家に住みたいと思った。









共同の家族風呂がいくつもあるので、まずはワシは1人でそのうちの一つに入った。林を見ながらの半露天風呂を堪能した。

食事は和食。建物のセンスに感動したが、料理もまたしかり。何より大分だけに素材が素晴らしく、魚、肉、しいたけ、ワインなど、大分ならではの美味を堪能した。





寝る前にもう一度風呂と思ったが、眠さに勝てずそのまま早々に夢の中へ。

おかんにとってもおそらく今までで最高ランクの宿なだけに、ご満悦の様子だった。親父のお金もおかん孝行に使うのが一番かもしれない。

「母」

母の目に 食も景色も 父の影
あの日の湯布院 二人の思い出

11月4日(月)晴れ時々曇り

爽やかな朝だったので、寝てる姫をそのままに一人で大濠公園をウォーキング。最高に気持ちよかった。

午後から天神へ。丸善で開催中の古本市をのぞいた。大牟田の「古雅書店」さんも出店されてるが、あいにく古賀さんは当番の日ではなかった。ランボーの詩集を見つけたのでゲット。

なんだか市役所前が賑やかだから寄ってみると、「福岡食肉市場 九州産ブランド食肉フェスタ2019 」というのをやってた。いろんなお店の肉料理がずらりと。どのお店もいい匂い。あっちで試食。こっちで試食。そして200円のもつ鍋を堪能。昼飯食って出かけたのにしっかり食べてしまった。

昼に肉だったから夜は刺身。日本酒飲んで酔っ払って、早々にネンネ。

「肉フェス」

肉フェスや 持って行くべし 缶ビール

11月3日(日)曇り

朝から苅田町へ。サラリーマン時代の先輩に頼まれていた中古一戸建が決まったのでその契約のため。そのついでに午後は小倉で遊ぼうということで姫も乗せてきて、苅田町駅で下ろして電車で小倉に移動させた。

契約はお昼前に無事終了し、ワシは一路小倉へ。
姫が小倉城のそばで開催される「平成中村座 小倉城公演」を見たいというのでこの日のチケットを前もって買っておいた。開演は3時45分だったので、それまでランチしたり、小倉城やリバーウォークを歩いて時間をつぶした。



開演の時間が近くなって会場に行ってみると、江戸時代の芝居小屋を再現したような、ちょっと雰囲気のある建物があって、大勢の客で混雑していた。
靴を脱いであがる会場で、規模は小さいがそれだけに舞台との一体感があって、昔の歌舞伎小屋を彷彿とさせるものがあった。
ワシらの席は奇跡的にとれた4列目の真ん中あたり。表情もはっきりと見えるし声もよく聞こえる席で言うことなし。





演目はご当地小倉藩のお家騒動を題材にした「小笠原騒動」の通し狂言。笑いあり、涙あり、そしてダイナミックなアクション、驚くような仕掛けなどで最初から最後までたっぷりと楽しませてもらった。
平成中村座は観客へのサービス精神が旺盛とは聞いていたが、客席までも舞台にして駆けまわったり、小倉祇園太鼓を聞かせてくれたり、そして最後の最後にあっと驚かせる大胆な仕掛けがあったりで、会場は大変な盛り上がりようだった。ワシもここまで心から楽しめた歌舞伎は初めてだった。
実に実に素晴らしい公演だった。本当に行ってよかった。

終わった頃には外は真っ暗。帰る前に小倉城で開催中の「小倉城 竹あかり」を見た。中に火を灯した蝋燭を置いた竹筒が場内いたるところに配置され、素晴らしく幻想的な風景を作っていた。天守閣にも登って上からも見物した。これを見るだけでも小倉に来る価値はあると思った。





そんなこんなで小倉をたっぷり満喫して帰った。

「小倉の夜」

中村屋 才は開きて 天守閣
竹の灯りに 照らされしかな