次回更新は6月8日の予定です。
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今週の新規紹介 「ル・ボー・タン」

未知の領域に勇ましく切り込んで、後に続く世代のために新たに道を築いた偉大な人はどの業界にもいますが、こと日本のフランス菓子業界において忘れてはいけないのが河田勝彦さんです。1967年に渡仏し修行を重ね、パリのヒルトンのシェフ・ドゥ・パティシエを務めるまでになり、帰国後はフランス伝統菓子を日本に浸透させる原動力となり、現在では東京の世田谷で経営されている「オーボンヴュータン」は名店としてその名を全国に轟かせています。その河田さんのもとで修行した、あるいは影響を受けた多くのパティシエたちのお店は、これも名店として名を馳せるものが多いですが、我が福岡にもその影響はしっかりきておりまして、那珂川の「チクシヤ」さんもそうですし、今回ご紹介するこのお店もそうです。店頭でケーキを一度見ればわかりますが、伝統を尊重し、かつ品のある見た目は食べなくても「これは間違いない」と思わせてくれます。そして同じものを味の中にまた感じて、「おいしい」という言葉が出る前にしばし沈黙してしまうほどです。本当に感動する時には言葉は出ませんよね。食べていくうちに、シェフの苦労、そしてその先にある師匠の苦労、さらにその先にフランスのシェフの苦労、さらにフランスのお菓子の歴史を遡って……とそこまで思いが駆け巡ります。味は伝統であることをしみじみ感じさせてくれる、そんなお店です。是非是非、皆さんも味わってみて下さい。

(えしぇ蔵)

福岡市早良区弥生2-3-2
092-231-9675


今週の作品 山本謙一 「修羅走る 関ヶ原」
歴史小説が好きな人はおそらく戦国時代が最も興味ある時代だろうと思います。その中でも関ヶ原の合戦というのはあの時代の一つのクライマックスとして一番注目を集める場面ではないかと思います。えしぇ蔵もこれまでに司馬遼太郎、山岡荘八、池波正太郎などなど、たくさんの作家の作品で関ヶ原の合戦の場面を読みましたが、正直に言うとその中でも最も夢中になって読んだのがこの「修羅走る 関ヶ原」です。普通、関ヶ原の合戦のシーンは主人公の人生における一場面であったり、時代の大きな流れの中の一部分として描かれており、いわば通過点に過ぎません。わずか一日の出来事ですからそうなって当然です。ところがこの作品においては、なんと関ヶ原の合戦しか描かれていません。その前後関係は一切なし。あの日の出来事だけを描いています。それなら短い作品なのかと思いきや、これがかなりの量なのです。なぜそうなるのかというと、章ごとに主人公が変わるからです。つまり時系列に則ってあの合戦に参加した武将それぞれの立場、目線から合戦の様子を描いています。ある章ではAさんが主人公でBさんに会いに行った。次の章ではBさんが主人公でBさんの目線でAさんを見ている、という具合です。そうやって”目線”のリレーが行われていくにつれて合戦が徐々に進捗していきます。だから臨場感は抜群です。登場人物それぞれの緊張した様子がリアルに伝わってきます。実に斬新な構成に感服しました。山本謙一は「利休にたずねよ」でもそうでしたが、作品の構成におけるアイディアにおいては他を圧倒しているような気がします。こうやって一人一人に注目して読むと、時代の流れにおいて悪役など存在せず、皆必死に生きていただけなんだと学ばせてくれます。歴史の見方にまで影響を与えてくれる優れた作品ですので、歴史好きの人に限らず是非多くの方に読んで欲しいです。
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