パティスリー コイデ

和菓子屋の場合、お店の発祥を江戸時代あるいはそれ以前にまで遡るケースは時々ありますね。京都あたりに行くとよく見かけます。日本古来のものですから長い歴史をもっていても不思議ではありません。一方でケーキ屋さんとなると最も古いものでも明治の初期です。明治7年に創業した村上開新堂が最初と言われています。ですので日本のケーキ屋さんが現在の店主で十何代目なんてことはあり得ないわけです。なにせ世間に認知されてしっかり根付いたと言えるのは昭和も中期以降になってからですからね。だから今現在2代目というだけでそれはそれは立派なことなのです。今の時代はかつての伝統の味のケーキ屋さんと、最新のトレンドを反映したケーキ屋さんが混在していますが、2代目、3代目のお店の場合、それが一つのショーケースの中で見られます。これはえしぇ蔵個人的には非常に素晴らしいことではないかと思っています。伝統の味はしっかり受け継いで、あるいは初代が作って、最新の味は二代目が作ってという構図は商品に幅を与えて多くの世代を楽しませることができるのではないかと思います。そういうシチュエーションがこの「パティスリー コイデ」において見られます。昔からのお客さんを通わせる伝統の味と、若いお客さんを惹きつける新しい味が共存しています。特にオススメするのは看板商品のレモンパイとチョコレートです。店内は欧風の内装でイートインもあります。地元の人に長年愛され続けてきた名店です。是非これからも新旧共存した状態を維持して、あらゆる世代を楽しませ続けて欲しいと思います。

(えしぇ蔵)

福岡市南区長丘5-25-10
092-511-3987

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