ル・ボー・タン

Posted By えしぇ蔵 on 2017年5月20日

未知の領域に勇ましく切り込んで、後に続く世代のために新たに道を築いた偉大な人はどの業界にもいますが、こと日本のフランス菓子業界において忘れてはいけないのが河田勝彦さんです。1967年に渡仏し修行を重ね、パリのヒルトンのシェフ・ドゥ・パティシエを務めるまでになり、帰国後はフランス伝統菓子を日本に浸透させる原動力となり、現在では東京の世田谷で経営されている「オーボンヴュータン」は名店としてその名を全国に轟かせています。その河田さんのもとで修行した、あるいは影響を受けた多くのパティシエたちのお店は、これも名店として名を馳せるものが多いですが、我が福岡にもその影響はしっかりきておりまして、那珂川の「チクシヤ」さんもそうですし、今回ご紹介するこのお店もそうです。店頭でケーキを一度見ればわかりますが、伝統を尊重し、かつ品のある見た目は食べなくても「これは間違いない」と思わせてくれます。そして同じものを味の中にまた感じて、「おいしい」という言葉が出る前にしばし沈黙してしまうほどです。本当に感動する時には言葉は出ませんよね。食べていくうちに、シェフの苦労、そしてその先にある師匠の苦労、さらにその先にフランスのシェフの苦労、さらにフランスのお菓子の歴史を遡って……とそこまで思いが駆け巡ります。味は伝統であることをしみじみ感じさせてくれる、そんなお店です。是非是非、皆さんも味わってみて下さい。

(えしぇ蔵)

福岡市早良区弥生2-3-2
092-231-9675

桃川菓子店

Posted By えしぇ蔵 on 2017年4月22日

シェフ、パティシエ、板前、マスター・・・呼び名が変われどおいしいものを提供してくれる人々に共通するものはぶれない堅固な意志ですね。冷めない情熱ですね。そういったものはその人が作るものに必ず表れて、言葉で表現せずとも客に伝わります。客の口に入るものを作る人はそこまでいって初めてお金をとれるのではないかなと個人的には思ったりもします。今回ご紹介するお店の場合は、カスタードクリームにそれを感じるわけです。それも強烈に。これを自分は極めていくんだという強烈なものを感じます。姫はすっかりその味の虜になって、我が家では時々おやつに登場します。間口が狭く、ショーケースの前に客が一人入れば次の人は外で待たないといけないような小さな小さなお店なんですが、そこで売られているケーキは立派な構えの有名店にひけをとるものではありません。タルトやプリンなど何れも素晴らしいですが、少なくともシュークリームに関してはえしぇ蔵の経験上ではトップクラスです。お店の前に並んで順番を待つ人をよく見かけます。雨の日は傘さして並んでます。そこまでしても買いたくなる逸品なのです。ただ開店が午後1時からなのでご注意下さい。開店が遅い分、閉店が夜中の11時とケーキ屋とは思えない営業時間帯になっていますが、仕事で帰りが遅くなった時やお酒を飲んで帰る時などにちょっと寄って買うことができるので逆に便利かなと思います。是非多くの人に、堅固な意志と冷めない情熱によって極められたカスタードクリームを知って欲しいと思います。

(えしぇ蔵)

福岡市中央区白金1-6-3
092-534-1751

ガムランディー

Posted By えしぇ蔵 on 2017年4月14日

タイの国では、政府商務省国際貿易振興局が「タイランド・ブランド」認定プロジェクトというのをやっておりまして、世界中にあるタイ料理のレストランを評価して、いわゆる”お墨付き”を与えています。これは本物のタイ料理を通じてタイの国を知って欲しいという試みでしょうね。非常に素晴らしいプロジェクトだと思います。認定されたお店は「タイ・セレクト」と呼ばれます。日本にも数十店舗ありまして、我が福岡にも10店舗(2017年4月現在)あります(ちなみに「タイ・セレクト」の中でも特に優れたお店は「タイ・セレクト・プレミアム」として認定されますが、これは残念ながら福岡にはありません)。今回ご紹介するこのお店はその「タイ・セレクト」に選ばれています。つまりタイ政府が太鼓判を押しているということです。この「タイ・セレクト」に選ばれるには料理の質、シェフの経験、お店の雰囲気(タイ風にしないといけない)、サービスの内容等々、非常に厳しい審査を受けて合格しなければなりません。だから安心して本物のタイ料理を楽しむことができる何よりの保証となります。”なんちゃってタイ料理”ではないということです。しかもこのお店では糸島の農園で自家栽培した無農薬、低農薬の野菜を使っていますので、素材の質においても安心できます。お店の入口は1階にありますがお店自体は地下にありまして、奥行があって結構広いです。カウンター、テーブル、こあがり、ソファー席とあって一人でもカップルでも家族でも団体でも楽しめます。料理とタイのお酒を注文すれば、まるで旅行に来てる気分です。タイに行ってみたいなと思わせてくれます(それこそタイ政府の目論見通りですね)。皆さんも是非本物のタイ料理をお楽しみ下さい。

(えしぇ蔵)

福岡市中央区大名1-1-20
092-716-5554

蕎麦 おざき

Posted By えしぇ蔵 on 2017年4月3日

えしぇ蔵の若い頃の福岡には、うどん屋はともかくそば屋に関してはあまりいいお店がなかった印象があります。でも嬉しいことにここ最近の福岡には次々といいそば屋が誕生しており、実にいい感じだと自分で悦に浸っています。今回紹介するこのお店は、極上のそばはもちろん、板わさや焼きのりなどの典型的なそば屋のおつまみもあって、いわゆるお酒が飲めるタイプのそば屋です。メニューは豊富でそば以外のおつまみも充実していますし、鴨鍋があったり、そばがきもあります。そば団子を使ったぜんざいなどの甘味まであります。特筆すべきはコースがあることです。店長おまかせのコースを食べながらいいお酒が楽しめるので、是非夜も利用したいお店です。ホームページの記述にはこうあります。「国産の蕎麦の実を石臼で自家製粉し、挽きたてを毎日心を込めて手打ちしております。 出汁は北海道産昆布と、高知産鰹節、九州産鯖節で取った無添加の出汁です」。もうこれだけで説明は十分かなと。要するにホンモノということです。「体に安全で安心」をコンセプトにされているということなので、安心して楽しめるということです。知っておくべきそば屋です。皆さんも是非どうぞ。

(えしぇ蔵)

福岡市中央区警固1-1-10
092-718-0200

グリーンビーントゥバーチョコレート 福岡店

Posted By えしぇ蔵 on 2017年3月10日

「手作りチョコレート」という表現を軽々しく使ってはいけないなぁと最近思うようになりました。なぜなら本当の手作りというならカカオ豆を用意してそれをローストするところから始まる、かなり手間のかかる作業だからです。既にチョコレートになっているものを溶かして型に入れてまた固めたものを「手作りチョコレート」というのはちょっと違うと思うわけです。市販のチョコレートはメーカーが機械で大量に作るので大変な作業も一気にできるわけですが、チョコレートを販売しているお店がそこで手作りするというのは非常に大変なことです。ところが世の中には本当においしいチョコレートを多くの人に食べて欲しいという熱意から敢えてその大変さに取り組む人々もいるわけです。この「グリーンビーントゥバーチョコレート」というお店がその一つです。ここでは全ての工程を手作りで行っているため、チョコレートが一つできるのに45日もかかるそうです。品質にこだわり身体に悪いものは一切入れず、一つ一つ丁寧に作って販売しています。なんと素晴らしい取り組みでしょう!どうせ食べるならこういう心のこもったものを食べたいものです。東京に本社がありますが福岡店は今泉にありまして、絶品チョコレートをゲットできます。ケーキ等も販売しています。お店はカフェにもなっているのでそこでコーヒーを飲みながらチョコレートやケーキを楽しむこともできます。皆さんも是非、作り手の心のこもった本当の「手作りチョコレート」を食べてみて下さい。感動もののおいしさですよ。

(えしぇ蔵)

福岡市中央区今泉1-19-22
092-406-7880

ブッダ

Posted By えしぇ蔵 on 2017年2月25日

外国の料理がその国の人によって作られているお店というのは非常に期待値が上がると同時に若干の不安があることも確かです。日本人が作るなら日本人の味覚に合わせたものになることが多いですが、それが度を越すともはやオリジナルの良さが失われていきます。一方でその国の人が作るなら本格的なんだろうと期待しますが、果たして本格的なものが日本人にとっておいしいと感じるものなのか?といくらか不安を感じてしまうと思います。でもだからといってあまりに日本人寄りにもしないで欲しいというところです。その落としどころが外国の料理のお店を運営していく上で難しい点だと思います。その点、絶妙なところをついてるのがこのお店です。ここはインド・ネパール料理を楽しむことができますが、オリジナリティはしっかり保ちつつ、かつ日本人も気軽に楽しめるものになっています。ここは福岡在住のインド・ネパール系の人々がよく利用していますが、それがこのお店の魅力を証明していることの一つではないかと思います。様々な種類のカレーがあることはもちろん、セットも充実しています。そして何よりコストパフォーマンスが素晴らしい。若い男性でも満足できるボリュームがありながらこのクオリティは貴重だと思います。一人でもふらっと入りやすい気軽なお店の雰囲気も特徴の一つです。日常的に使えるインド・ネパール料理のお店として是非ご利用下さい。

(えしぇ蔵)

福岡市南区向野1-2-11
092-775-4007

カフェ マールツァイト

Posted By えしぇ蔵 on 2017年2月12日

飲食店という仕事を、儲かることだけ考えて始める人もいれば、お客様に喜んでもらうために始める人もいます。その違いは料理に作り手の心がこもっているかどうかにあります。思いがこもった料理というのは必ず食べる人には伝わるもので、そこに感動が生まれます。おいしいものとの出会いというのはちょっとしたドラマだなといつも思います。そんなドラマを体験したい方にお勧めしたいのがこのお店。浄水通りにひっそりと佇むカフェです。その料理はまさに感動を提供してくれます。大きな有頭海老を2匹もどーんとのせた「海老カレー」がまず看板メニューとして存在しますが、これはもう絶品中の絶品。どれだけの手間がかかったのか想像もつきません。そして既に有名になった「たまごサンド」。ふわふわのたまごが自家製のパンの中にあふれんばかりに入っています。これだけおいしいたまごサンドはおそらく福岡にもほとんどないのではないでしょうか?そしてカフェですからもちろんコーヒーも素晴らしいです。水出しなので雑味がないコーヒーは食事の後には欠かせません。リーフレットには”化学調味料に頼らず丁寧なお料理を心がけています。”とありますが、このさりげない一文がまたいいですね。かなりの努力をされているはずなのにそれを必要以上にアピールしないところもまた気にっています。おいしい料理でドラマを生む小さなカフェに皆さんも是非足を運んでみて下さい。

(えしぇ蔵)

福岡市中央区浄水通3-2
080-2987-2112

蕎麦 ひら川

Posted By えしぇ蔵 on 2017年1月28日

蕎麦というのは日本古来の美味だからでしょうか、おいしいお店のイメージとしてちょっと古びた佇まいの小さなお店に年配のいかにも匠という感じの親父さんが待っているというものがありますが、最近ではどうもそれが変わりつつあるようです。ハイセンスな高級料亭のような構えとおしゃれな内装のお店に蕎麦への情熱を隠せない感じの若い大将が待っているというパターンを時々見かけるようになりました。こちらのお店もその中の一つです。入口がおしゃれなので高いお店なのだろうと誤解してしまいがちですが、味の質こそ高級ですがお値段は良心的な安心して入れるお店です。一度入るとなかなか腰を上げたくなくなるような居心地のいいお店ですが、そこで味わう蕎麦の素晴らしさはまた格別です。そばは石臼で自家製粉したそば粉を使った十割そばです。ざる用のつゆにも温かいそば用のだしにもかなりのこだわりを持って取り組んであります(ホームページに詳細がありますので是非読んで下さい)。食べずにはいられなくなります。更に嬉しいことに、お酒が飲める蕎麦屋でもあります。おつまみといいお酒が用意されています。しかも昼から飲めます。蕎麦屋で昼に酒を飲むなんて最高ですね(江戸っ子ならその後に落語でも聞きに行くのでしょうね)。セットメニューもありますし、コース料理やお鍋もあります。つまりいろんなシチュエーションで使えるお店というわけです。ふらっと一人で行くにも、デートで行くにも、仲間と飲みに行くにも、家族で行くにもいいお店です。皆さんの”行きつけ”にされることをお勧めします。

(えしぇ蔵)

福岡市中央区薬院2-5-33
092-713-3651

山道

Posted By えしぇ蔵 on 2017年1月15日

おいしいうなぎを食べた時にふとこう思ったことはありませんか?「おいしかったのはタレであって、うなぎではなかったのではないか?」と。うなぎの本当のおいしさを味わったという実感ってあまりないのが現実なのではないでしょうか?そう考えると本当においしいうなぎってどんなものか食べたくなりますよね。そこでお勧めなのがこのお店。宮崎で育てられた「ひむか山道うなぎ」という最高級ブランドのうなぎを食べることができます。つまり素材は文句なしです。それを水は天然水、炭は備長炭、米は合鴨農法米と妥協のない状況で、最高の技術で料理してくれますからそれはもう感動的な味に仕上がっています。それが一番わかるのがタレのついていない白焼きです。臭みなどは微塵もなく、ふっくらとした食感は最高です。これを食べた時、紛れもなくおいしいうなぎを食べたという実感を得ることができます。もちろん通常のうな重やうな丼もありますが、ここにはひつまぶしがありますのでこれもお勧めです。九州では珍しいですからね。それからうまきやうざくなどのおつまみメニューもあって、それにあう日本酒や焼酎もいいものを揃えています。ランチもいいですが、ここは是非夜に来て白焼きやおつまみメニューで飲んでから、うな重やひつまぶしなどで〆るというのが最高だと思います。これだけおいしいうなぎを味わえるお店というのはかなり珍しいと思います。皆様是非是非お試し下さい。絶対の太鼓判を押します。

(えしぇ蔵)

福岡市中央区薬院4-3-10
092-753-6102

ザ・ルーツ・ネイバーフッド・ベーカリー

Posted By えしぇ蔵 on 2017年1月2日

ハード系のパンを好む人が増えている現状を反映するように、福岡でもハード系を主体とするパン屋さんが増えつつあります。その中でもおそらく最も評価されるべき名店の一つに挙げられるのがこのお店です。ハード系が好きな人は絶対に外してはいけません。うまく表現できないのがもどかしいですが、圧倒的な実力を感じさせますし、福岡には珍しい”センス”も感じます。なんでも関西の名店で現場を預かっていたというだけあって、ぶれのない確かな技術と創作力でここにしかないパンを確立しています。類は友を呼ぶのかいいお店はいいお店に認められるものですが、あちこちの料理店が開店からまもない時期から既にここのパンを使っているようです。このお店で特に特徴的なのはパンの量り売りをしていることです。これはその日に必要な分だけパンを切ってもらって買うというスタイルで、関西では珍しくないそうです。無駄がないですし、その日できたてのものを必要なだけ食べるというささやかな贅沢が気持ちを豊かにしてくれます。お昼に最適なフランスパンのサンドイッチもありますし、夜にワインのお供にぴったりのパンもたくさんあります。ただし人気店ですので品切れは早いです。お目当てのものがあるなら早目に行かれることをお勧めします。心まで豊かにしてくれるパンを皆さんも是非味わって下さい。

(えしぇ蔵)

福岡市中央区薬院4-18-7
092-526-0150